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レポ市場のゆがみ、欧州でも顕在化-BISが四半期報告で分析

  • 欧州レポ市場は機能しているが、より細分化されている-BIS
  • 近年、欧州レポ市場は特定の担保を必要とする投資家が主導

欧州のレポ市場では、今年米国の金融システムを襲ったような混乱は起こっていないが、だからといって平穏無事というわけでもない。

  国際決済銀行(BIS)の分析によれば、8兆ユーロ(約961兆円)規模の欧州レポ市場はますます細分化されている。BISは8日に公表した四半期報告で、これに伴う悪影響はまだ生じていないものの、金融システムにおける適切な資金流通が阻害されるリスクを高めると指摘した。

  レポ取引は債券市場に流動性を供給する重要な機能を果たしており、9月半ばに米国のレポ金利が急上昇した際、連邦準備制度は資金供給を実施するなど、市場に生じた混乱の沈静化を余儀なくされた。今月半ばには再び、米国債入札に関連した決済資金需要が高まるなどする見込みのため、レポ市場が同様の混乱に見舞われる可能性を懸念する向きもある。

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BISの四半期報告書

  レポ取引は、貸借銘柄を特定しない「GC取引」と銘柄を特定する「SC取引」とに大別され、前者は主に現金の貸借向けで、後者は特定の有価証券を指定した取引や担保ニーズなどで主導される。

  BISの分析によると、欧州レポ市場は近年、資金調達ではなく特定の担保を必要とする投資家が主導している。これは、担保に沿った細分化を進行させ、各区分では証券の流動性や価格、動向は全て地域によって異なり、一部のトレーダーは自国政府発行の債券に特化している。BISは、中央銀行の金融刺激策により細分化の傾向は強まっているとの認識を示した。

  BISは報告書で、「レポ市場のダイナミクスを再構築する上で担保需要の重要性が恒久的な変化なのか、それとも中銀のバランスシート拡大の結果にすぎないのかは依然として不明だ」とした上で、「どちらにせよ、これらの取り組みにより市場の細分化傾向が増幅された」と指摘した。

参考記事

米レポ市場の混乱、4大銀への過剰依存などが要因-BISが分析


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原題:
Now Repo Distortions Are Emerging in Europe’s $9 Trillion Market(抜粋)

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