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日証協:金融庁指摘でWG新設へ-社債値決めで需要水増し議論

更新日時
  • 議題は「均一価格リリース」、形骸化して募集開始2分後に完売宣言
  • 日証協は5大証券を中心に11月12日に意見を聴取済み

日本証券業協会が社債価格の決定方法についてワーキンググループ(WG)を新設する。市場慣行の需要水増しも議論される見込みだ。

  複数の関係者が明らかにした。議題は条件決定方式の1つで定価販売方式とも言われる「均一価格リリース」。引受会社は社債完売を確認して流通市場へ移行を宣言するが、形骸化しており売れ残る銘柄も含め大半で募集開始の2分後に完売宣言する慣習が根付いている。

  金融庁の指摘を受けた日証協は5大証券を中心に11月12日に意見を聴取済みで、WGを今後組成して対応策を議論する方針だ。すでに立ち上げメンバー候補者らに参加要請の連絡を開始している。

  均一価格リリースは、発行体企業と引受会社の契約に基づき募集期間内の割引販売を禁止しているが、実際は、割引販売につながる募残銘柄についても完売を装い報告するケースがある。募残は引受証券が発行額を満たす需要を集めきれずに自身で抱えた状態で公には存在しないとされるが、需要水増しで完売とするケースはある。こうした点について金融庁に後押しされる形で自主規制団体の日証協が動き出す。 

  金融庁は個別の指摘などついてはコメントを差し控えるとしたうえで、こうした問題について市場関係者と意見交換することはあると回答した。日証協は「この件についてコメントは差し控える」と広報部がメールで回答した。

  均一価格リリースはNTTが91年12月に日本で初めて導入した。当時の社債市場では割引販売が横行、引受会社が販売手数料を下げるとともに導入された。この手法の撤廃は手数料上げ議論につながりかねない。このためWGでは契約書の文言へ変更や、実務上募集期間内に注文を出せない投資家への対応も含めて議論される見通しだ。

(第5段落に金融庁と日証協のコメントを追加して更新します)
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