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世界的なリスクテークの潮流に中銀が警鐘-不安視しつつ緩和余儀なく

  • 株価は高値更新しソブリン債利回り低下、不動産にも資金流入
  • 中銀が警鐘を鳴らす以上のことをする兆しはほとんどない

低金利政策が投資家にリスクの高い行動を奨励しているとして、その政策を講じた世界の中央銀行は不安な思いで年末を迎えつつある。

  欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備制度などが、超低コストの資金を経済に大量注入する政策が引き起こした危険な投資行動に警鐘を鳴らした。米国やインドで株価指数が最高値を更新するとともに、ソブリン債利回りの低下で資金はより良いリターンを求めて不動産に流れ込んでいる。

U.S. stocks closed at a fresh record this week

  中銀はパニックのシグナルを送らないように抑制の効いた表現を用いているが、複数の中銀のコメントからは、安易に政策を引き締めることもできないという困惑を伴う不安の高まりがうかがわれる。危険なのは、約10年前に金融危機が表面化する前と似たような背景をこのようなリスクテークが作り出すことだ。

  UBSグループのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)は先週北京で開催されたニューエコノミー・フォーラムに際して、「市場は油断しているようだが、これは恐らく低金利やマイナス金利の結果だ」ブルームバーグテレビジョンに語った。「いつか、つじつまが合わなくなる確率は高まっている」と続けた。

Global stock of bonds yielding below zero hit record $17 trillion in August

  中銀は低金利の副作用を気にしながらも、警鐘を鳴らす以上の行動に出る兆しは見られない。むしろ何とかインフレを促そうと、今年に入って新たな金融緩和を打ち出している。

  その結果はソブリン債利回りの低下だ。プラスのリターンを提供する数少ない国に投資資金が向かう中、欧州では高リスクとされるイタリア国債ですら、10年物利回りが1%強にすぎない。

  資金が不動産に流れる中、スイスの銀行は住宅投資のための借り入れ基準を強化。他の多くの国でも同様の懸念があり、ブルームバーグ・エコノミクスが今年分析したところによれば、カナダとニュージーランドの不動産市場が最もこうした調整の影響を受けやすい。

  

中銀が今月発信した主なメッセージ

  • 「低金利に関連する脆弱(ぜいじゃく)性は高まる可能性があり、警戒と継続的な監視が必要だ。これまでのところ、金融システムには弾力性があるようだ」- 連邦準備制度理事会(FRB)
  • 「非常に低い金利と、債券ポートフォリオのデュレーションを徐々に延ばしている投資家の数の多さは、急激なリプライシングが起こった場合に被り得る損失を増幅させる可能性がある」- ECB
  • 「この種の環境は、リスクテークの増加や資産の過大評価、持続不可能な形での債務膨張につながり得る」- スウェーデン中銀
  • 「多くの投資家が利回り追求にまい進し、より大きなリスクテークへと誘(いざな)われる可能性がある」- ドイツ連邦銀行

原題:Global Risk Binge Gives Central Bankers Cause to Shudder (1)(抜粋)

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