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Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

逆イールドのリセッション警告、もう古い-市場は来年の正常化見込む

  • イールドカーブ、来年はスティープ化の年-ウォール街は早くも準備
  • 逆イールドは「嬉しい誤報」となり得る、米景気後退ない-シーツ氏
The Manhattan Bridge is reflected in a puddle on John Street in the Brooklyn borough of New York, U.S., on Friday, Sept. 20, 2019. Slumping tech stocks dragged down U.S. indexes as traders moved on from a busy week for central bank meetings to shift their focus back to the trade war and geopolitical tensions.
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

2019年はイールドカーブが注目された年だった。長短利回りが逆転する逆イールドの発生で、リセッション(景気後退)への強い警戒が広がった。そして2020年は歓迎すべき正常化の年になる兆候が、すでに表面化している。

  米中の貿易合意がまだ成立していないことを踏まえれば、世界経済の不透明性が晴れたと言い切る人は誰もいないだろう。それでも短期債に対する長期債利回りスプレッドが拡大するとの見通しは、ウォール街では来年最も有望な投資戦略の一つとみなされ、ブラックロックやペン・ミューチュアル・アセット・マネジメント、アビバ・インベスターズなどの資金を引き寄せている。

  ゴールドマン・サックス・グループのグローバル金利チーフストラテジスト、プラビーン・コラパティ氏は「2年から10年のイールドカーブは、緩やかにスティープ化するところが大半になりそうだ」と予測。「これは懸念されていたテールリスクの一部が、少なくとも後退したことが大きな理由だ。世界の大半でイールドカーブが大きくフラット化した今年とは、確実に異なるだろう」と語った。

Steepening era begins to unfold in sovereign debt curves

  今年は世界的に債券相場が上昇し、8月には米10年債利回りが2年債利回りを下回った。最後にこの現象が起きたのは金融危機前の2007年。当時を含め過去5回の逆イールドはいずれも、その後の経済がマイナス成長となった。今回は中央銀行が追加緩和に踏み切ったこともあり、まだ景気は縮小していない。

  PGIMフィクスト・インカムのチーフエコノミスト、ネイサン・シーツ氏は、逆イールドは景気後退の示唆において「嬉しい誤報」になり得ることは過去にも例があり、今回もそれに当てはまると指摘。逆イールド発生後、1年から1年半の間に景気後退に陥るのが通例だが、この期間内のリセッション入りはまだ見込まれていないと語った。

  3カ月物から10年物までの米国債利回り曲線を使って、今後1年に米景気が縮小する確率をはじき出すニューヨーク連銀の指標は、10月に大きく低下した。米2年債に対する10年債の利回りスプレッドは現在16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)前後と、8月のマイナス7bpから反転している。

  米国債イールドカーブのスティープ化を見込む取引は、TDセキュリティーズやナットウェスト・マーケッツも支持しており、5年債と30年債でのポジションを推奨している。モルガン・スタンレーのストラテジストは、ドイツ債で同様のスタンスをとることを来年最も有望な取引の一つに位置づけている。ブラックロックは米英など複数の国で、イールドカーブが全体的にスティープ化すると予想する。

Wall Street firms recommended betting on more expansion

原題:
Inverted Yield Curve’s Recession Flag Already So Last Year (1)(抜粋)

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