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WeWork再建、鍵は「日本化」-ソフトバンクGが1兆円金融支援

  • 新サービス「パスポート」計画、机や会議室が世界の拠点で利用可能
  • 23年までにキャッシュフロー黒字化を計画-マルセロ会長

「そんなに泥沼ではない。沈みゆく船ではない。十分やっていけると思っている」。シェアオフィス事業を手掛ける米ウィーワークの再建について、ソフトバンクグループの孫正義社長は6日、疑心暗鬼の投資家に説明した。総額95億ドル(約1兆円)規模の支援が必要にもかかわらず孫氏が自信を見せた背景には、すでに黒字化し、新サービスを試す場となる日本の存在がある。

  10月後半、ウィーワークがソフトバンクGとJPモルガン・チェースの2つの資金支援案を検討する間、孫氏は東京・乃木坂にあるウィーワーク日本法人で、2日間過ごした。10月22日にソフトバンクGの支援策が決まる前に、ウィーワークの日本法人は世界でオフィスや机を自由に使える「パスポート」というサービスの検討を進めていた。詳細が公になっていないため、匿名を条件に複数の関係者が明らかにした。

  孫氏は会見で「粗利を上げる、経費を下げる、従って利益が出る。こういうふうにシンプルに立て直したいと思っている」とも説明。日本の事業が黒字であることを強調した後、「例外的にビルを増やすかもしれない」と話した。

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ウィーワークの再建策を説明する孫氏

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ソフトバンクGはウィーワークの8割の株式に100億ドル以上を支払っているが、今では半分以下の価値しかない。企業価値が470億ドルから80億ドル以下に縮小し、9月に予定されていた新規株式公開(IPO)が中断したのは、10兆円超規模のビジョンファンド2号のための資金を集めようとしていた孫氏には痛手だった。

  ウィーワークのビジネスで黒字となっているのは、日本を含め2市場しかない。日本のモデルを使ったウィーワークの立て直しが成功すれば、懐疑的な見方が広がるのを食い止めることが可能だ。

  ウィーワークのマルセロ・クラウレ会長は22日、経営改善への5カ年計画の概要と、複数の経営幹部の起用を従業員に説明した。事情を知る関係者によれば、2023年までにキャッシュフローを黒字化し、計画的に収益を確保した上で地域的に拡大する。また仏パブリシス・グループで会長兼最高経営責任者(CEO)を務めたモーリス・レビー氏が、暫定の最高マーケティング・コミュニケーション責任者となる。

  「パスポート」サービスでは、テナントが机や会議室、備品、共有スペースを追加料金なしで使えるようになる。複数の関係者によれば、サービスは準備中だが、採用されれば、パスポート契約者のための席を全ての地域で用意する予定だという。黒字化の鍵となる使用率を上げる狙いがある。

  ウィーワークの日本法人には、ソフトバンクGとソフトバンクが合計5割、ウィーワークが残りを出資する。11月時点で6都市に23 拠点を持つ。

  10月18日夕、世界中のウィーワークの従業員は、進行中の人員削減が「人道的」なものになるだろうとの電子メールを受け取った。30分後、日本の従業員は国内の最高経営責任者(CEO)の佐々木一之氏から心配する必要はないとの暗号化されたメッセージを受け取っている。日本はうまくいっており、解雇される人は誰もいない、と記されていた。

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