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【先週の新興国市場】低調ムード続く、米中貿易協議の行方不透明

  • 中国人民銀、7日物リバースレポ金利を引き下げ-景気見通し曇る中
  • トランプ大統領、香港人権法案に署名の見込み-米議会が可決

先週の新興国市場は、米中貿易協議の進展を巡る相反する発言で再び揺れる展開となった。米国の対中追加関税の発動期限を12月15日に控え、合意は依然まとまっていない。MSCIの株式と通貨の指数はいずれも2週連続で下落。米中貿易合意の第1段階は年末までに完了しないとの観測が広がっている。

  11月22日終了週の新興国市場の主なニュースは以下の通り。

主なニュース:

  • 米中両国の貿易交渉担当者らは、第1段階の合意内容を詰める作業が滞っているとの懸念が強まる中でも重要分野で前進している
    • トランプ米大統領はFOXニュースとのインタビューで、合意に「非常に近い」と指摘した上で、習近平国家主席は「私以上にそれを望んでいる。私としては何としても合意したいわけではない」と述べた
    • 中国当局者らは米国と合意に達する可能性について悲観的だと、CNBCは報道。米中貿易合意の第1段階は年内に成立しない可能性があると、ロイター通信は伝えた
  • トランプ氏はパウエルFRB議長との18日の会談で、競合する他国・地域に比べて高過ぎると考えている米国の金利について「抗議」した
  • FOMC会合(10月29-30日)の議事要旨では、経済見通しに対する下振れリスクが高いとの見解を多くの参加者が示し、「今会合での利下げの根拠を一段と裏付けた」と記された
  • 中国人民銀行(中央銀行)は7日物リバースレポ金利を従来の2.55%から2.5%に引き下げた。2015年10月以来の下げとなる
  • 米議会の承認が滞っている米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を巡り、ペロシ下院議長とライトハイザーUSTR代表が21日、協議を行い、交渉は前進したものの合意には至らなかった。年内の議会採決は微妙となった
  • 米下院本会議は20日、香港人権法案を圧倒的多数で可決した。同法案は19日に上院が全会一致で可決していた。事情に詳しい関係者によると、トランプ氏は同法案に署名する見通し。中国は報復を明言している
資産別指数(ニューヨーク時間22日午後4時20分現在)週間
MSCI新興市場指数-0.1%
MSCI新興国通貨指数-0.3%
ブルームバーグ・バークレイズ進行市場の自国通貨建て国債指数(21日まで)+0.1%


アジア:

  • 中国の李克強首相は、積極的な財政政策と穏健な金融政策を続けると表明した
  • インドネシア銀行(中央銀行)は政策金利を5%に据え置く一方で、景気刺激に向け市中銀行の預金準備率を0.5ポイント引き下げると発表。預金準備率引き下げは6月以来

EMEA:

  • 南アフリカ準備銀行(中央銀行)は政策金利のレポ金利を6.5%で据え置くことを決定。同国のインフレ率は10月に予想以上に低下し、ほぼ9年ぶり低水準となっていた
  • トルコのエルドアン大統領は、ロシア製ミサイル防衛システムの配備を断念することはないとトランプ氏にホワイトハウスでの首脳会談で伝えたと明らかにした。エルドアン氏は同システム配備を巡るNATO加盟国との意見相違を重要視しない姿勢を示した

中南米:

  • アルゼンチンのフェルナンデス次期大統領はIMFのゲオルギエワ専務理事に対し、経済を成長させ、債務に対処する計画だと述べた。マクリ現大統領はIMFと560億ドルの融資枠設定で合意している
  • ブラジルとメキシコの年間インフレ率は11月半ばに、数年ぶり低水準にとどまった。両国の中銀がともに需要下支えに向け借り入れコストを一段と引き下げるとの観測が強まった
今週発表のデータ
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原題:EM Review: Trade Deal Uncertainties Kept Risk Sentiment Sluggish(抜粋)

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