ゴールドマン、20年に小粒な債券弱気相場を予想-株式は循環的上昇
Joanna Ossinger-
景気循環に敏感なさまざまな資産に上昇余地がある
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同時に、勢いのある世界的成長環境も予想していない


世界経済と企業利益が2020年に安定し、中央銀行の政策がほぼ据え置きであってもリスク資産の値上がりが可能だ。ゴールドマン・サックス・グループがこうした見通しを示した。
同社の来年の主要な市場テーマには、成長の安定や循環株の上昇、債券の「小粒な弱気相場」などがある。ロトフィ・カルイ、 ザック・パンドル、 カマクシャ・トリベディ、ジェフリー・カリーら4氏を含むストラテジストが21日のリポートで20年の見通しを説明した。
「景気循環に敏感なさまざまな資産に上昇余地があるとみている。 同時に、ドルを下落させたり債券の大規模な弱気相場をもたらすような、勢いのある世界的成長環境も予想していない」との見方を示した。

ゴールドマンは、米国および新興国市場の景気循環株が引き続き勢いを増す余地があるとみている。同時に、米10年債利回りが来年2.25%に回復すると予想している。
世界的な成長加速が期待されることから、ドルには緩やかな下押し圧力がかかるが、下落幅は貿易加重ベースで約2%程度にとどまるとみている。中国の政策措置が人民元を支えるとの見方も示した。
また、金融危機に起因する市場の流動性環境悪化が、引き続き投資家の脆弱(ぜいじゃく)性の主因であると分析した。
「経済成長と利益拡大が幾分改善され、リスク資産でそこそこのリターンが得られるだろう。しかし、多くのリスクと高いバリュエーションのため上昇は限られるだろう」と分析した。
原題:
Goldman Sees Baby Bond Bear Market, Cyclical Stock Rally in 2020(抜粋)