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農中:9月末のCLO残高8兆円割り込む、投資姿勢は抑制に転換

更新日時
  • CLOへの投資は少し抑制する、残高ほぼピークではないか-理事長
  • リーマンショック上回る事態でも耐えられるストレステストを実施

農林中央金庫は21日、低格付け企業への融資を束ねたローン担保証券(CLO)の9月末時点の投資残高が7.9兆円だったと発表した。6月末時点の8兆円を割り込み、拡大を続けてきた投資残高は6四半期ぶりに減少に転じた。同日の決算発表で開示した。

  会見した奥和登理事長は、新規に発行されたCLOのスプレッドが薄くなっていることや、ポートフォリオで一定の割合を占めていることなどを総合的に勘案し、4-6月期に「中立」としていたCLOへの投資姿勢は「少し抑制」とし、「残高も少し下がっていく可能性もある」と述べた。投資残高については、ほぼピークではないかとの見方も示した。

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6四半期ぶりに減少

農中のCLO投資残高は8兆円割り込む

出所:会社資料

  一方、CLOに代わる投資対象は、簡単には見つからないとして、組成から関与するプロジェクトファイナンスなど「汗をかいていく」領域が対象になるだろうと述べた。

  会見に同席した大竹和彦専務は「CLOに組み入れる資産を厳格に限定するなど、独自のより厳格なガイドラインを設定している」と説明。「リーマンショックを上回る事態でも耐えられるストレステストをしている」とも述べた。

  農中の市場運用資産に占めるCLOの比率は12%と6月末から1ポイント低下した。投資対象は格付け最上位の「AAA」格に限定しており、全て満期保有を目的としている。 

  マイナス金利政策による収益低下を背景に、一部の国内金融機関は海外金融商品への投資を拡大している。これに対して、日銀と金融庁は9月にCLOなどの海外クレジット商品への投資実態調査に乗り出したほか、大手行などのストレステストの結果も共同で検証するなど連携を強めることで潜在的なリスクのあぶり出しを進めている。

(記者会見の内容などを追加して記事を更新します)
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