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ソフトバンクGのビジョンFが導くユニコーンの行く末に不安

SoftBank Reveals $6.5 Billion Loss From Uber, WeWork Turmoil
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
SoftBank Reveals $6.5 Billion Loss From Uber, WeWork Turmoil
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

世界で最も著名なベンチャーキャピタルファンドはうまく勝ち組を選んでいるのだろうか。米ウィーワークの新規株式公開(IPO)が頓挫したことで、孫正義氏率いるソフトバンクグループビジョン・ファンドへの投資家の疑念は強まったが、このような疑問はしばらく前から存在していた。

  ソフトバンクGにとっての悪いニュースは5月に始まった。ウーバー・テクノロジーズのIPOが期待外れに終わったからだ。6月にニューヨーク証券取引所に直接上場したスラック・テクノロジーズもさえない。

  11月8日の投資家向け説明によると、ビジョン・ファンドが過去2年に投資した763億ドル(約8兆2900億円)は、9月までに114億ドル増えた。だが、その大部分は、2018年8月のフリップカート・オンライン・サービシズのウォルマートへの売却と、半導体メーカーであるエヌビディア株の時宜を得た売却という2つの取引によるものだった。エヌビディア株の売却は1月に完了した。

  その他の投資に関しては、ポートフォリオの20%を占める消費関連株のみがまあまあの利益を出した。ビジョン・ファンドの保有資産の50%は輸送物流と不動産関連で、市場のボラティリティーの影響を受けやすい。ウーバーとウィーワークで評価損を計上後、いずれのセクターも投資損益は赤字になっている。

  もしかしたらヘッジファンドの方が、ベンチャーキャピタルよりも、企業価値が10億ドルを超える有望な未公開企業を指す「ユニコーン」選びがうまいのではないか。わずか10分の面談後に数百万ドルの小切手を切るような孫氏とは異なり、ヘッジファンド運用者にとってはデューデリジェンス(資産評価)が全てだ。

  例えば、タイガー・グローバル・マネジメントの資産は15年5月以降80%増えているが、これには、アルトリア・グループによる電子たばこのジュール・ラブズへの出資に絡む利益が含まれる。14年からタイガーが投資するペロトン・インタラクティブの上場も寄与した。

  孫氏は以前にも苦境から立ち直ったことがある。ネットバブル崩壊時にソフトバンク株は99%下落した。しかし、アリババ・グループ・ホールディングへの投資の大成功で危機をしのいだ。

  恐らく、孫氏は再び宝を掘り当てるだろう。しかし、幾つか傑出した取引があったところで、スタートアップ企業選びの達人にはなれない。実際、個人投資家は孫氏に追随しない方が良いだろう。過去の成功率に基づくと、ビジョン・ファンドが市場に導くユニコーンの多くは失敗に終わる。

  (シュリ・レン氏はブルームバーグ・オピニオンのマーケットコラムニストです。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

原題:SoftBank’s Vision Fund Looks Like the Pied Piper of Unicorns(抜粋)

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