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電気を節約し熱帯を冷やせ-決め手は「ブレードレスファン」

  • 米フォノニックがブレードレスファン8台をシンガポールに設置
  • 20年後半に商業販売の開始を狙う-アッティCEO

シンガポール政府系の投資会社が出資する米国のスタートアップ企業が、熱帯地方での空調を少しでも環境に優しいものにしようとしいる。

  ノースカロライナ州ダーラムに本社を置くフォノニックは、同社が開発した回転翼のないブレードレスファン8台をシンガポールに設置した。屋外に置かれ冷気を送り込むもので、今はまだ試験期間だが、2020年後半に商業販売の開始を狙うとトニー・アッティ最高経営責任者(CEO)は話す。

  川沿いのレストランからアミューズメントパークに至るまで、従来型の空調装置から切り替えるよう事業者を説得したい考えだ。既存の屋外用空調機器と比べ、ブレードレス設計は25-60%電力消費が少ないと同CEOは言う。

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シンガポールで試験中の屋外設置の空調機器を見上げるフォノニックのアッティCEO

写真提供:フォノニック

  都市がどのような空調手段を選択するかは、一段と重要な環境問題となっている。将来のエネルギー需要と炭素排出を左右する可能性があるためだ。

  国際エネルギー機関(IEA)によれば、冷房は2016年時点で世界エネルギー使用の約6%を要し、10億トン余りの炭素排出につながった。熱帯など気温の高い地域で人口が増え、そこに住む人々が豊かになれば、こうした数値はもっと大きくなると見込まれている。

  シンガポールのエネルギー公益事業会社SPグループは、冷房の解決策を見つけることは「ミッションクリティカル」、つまり極めて重要な使命だと指摘している。

  アッティCEOはインタビューで、熱帯などの成長地域に住む人々は「快適さか気候かの板挟みになるような困った立場に置かれるべきではない」と語った。

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  「アウトドア・アクティブ・クーリング・イン・シンガポール(OACIS)」と呼ばれるプロジェクトを支えるため、テマセク・ホールディングスの非営利部門テマセク財団はフォノニックに100万ドル(約1億900万円)を投資しているという。

  テマセク財団のリム・ホック・チュウアンCEOはOACISについて、「破壊的な気候変動をコントロールするプロジェクトであり、シンガポールのみならずどこであれ居住適合性条件と生活の質を改善させる革新的な技術を発掘し支援するわれわれのコミットメントを示すものだ」と声明で説明した。

原題:
A Singapore-Backed Startup Wants to Reinvent the Outdoor Fan(抜粋)

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