日本株は続伸、米中協議楽観や米医薬品株高を好感-輸出や医薬品高い
長谷川敏郎
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米中が閣僚級電話会談、米ヘルスケアは業種別11指数で上昇率首位
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シカゴ・ボラティリティー指数(VIX)12.05、7カ月ぶり低水準


Photographer: Tomohiro Ohsumi/Getty Images
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Getty Images
18日の東京株式相場は続伸。米中通商協議への楽観的な見方が続いて半導体関連など電機や精密機器といった輸出関連の一角が高く、米医薬品株高が波及した医薬品は東証1部業種別上昇率首位。
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〈きょうのポイント〉
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東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは「トランプ米大統領が過去に何度も通商協議の合意直前に話し合いをひっくり返した経緯がある上、関税の撤回範囲がどこまで及ぶか分からないために実際に合意するとポジティブサプライズが起こる可能性がある。協議進展の話は何回出ても市場はプラスに受け止めやすい」と述べた。
米中通商協議への期待と底堅さを示す景気指標、医薬品業界の業績懸念後退などが重なり、先週末の米国株は最高値を更新、米VIXは12.05と7カ月ぶり低水準となった。東海東京調査の平川氏はVIXの低下について、「米国が株高トレンド入りしたことを示唆している。日本株も今週は上値を試す可能性がある」と予想する。きょうの東京株市場では東京エレクトロンやレーザーテックなどが高値を更新するなど半導体関連、エーザイなど医薬品株の上げが目立った。
もっとも、株価指数はマイナス圏に下落する場面があるなど、上値も重かった。アセットマネジメントOne運用本部調査グループの村上尚己シニアエコノミストは「日々の値動きは米中通商関係で動いているが、短期的には勢いよく上がってきてテクニカル的な過熱感がある」と指摘。米中協議だけでは株価をこれ以上買い上がるのは難しいとし、株価の一段の上昇には「景気が完全に底入れするか、業績の減益が下げ止まるかなどが必要」とみていた。

- 東証33業種では医薬品や精密機器、情報・通信、サービス、鉱業、電機、不動産、機械が上昇
- 繊維や石油・石炭製品、保険、証券・商品先物取引、小売、その他金融は下落
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