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「現代の薩長同盟」と田端氏、ZHD・LINE統合検討-株価急騰

更新日時
  • 「中で争ってる場合じゃない。外に出るべき」とZOZOの田端氏
  • 世界の巨大IT企業とは全く戦えないとモーニングスターの伊藤氏

ソフトバンクグループ傘下で「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)とLINE(ライン)が経営統合を検討していることが明らかになった。発表を受け、両社の株価は急騰した一方、楽天やメルカリなど競合は売られた。関係者や識者からは、業界再編の引き金となる可能性を指摘する声が出ている。

  元LINE上級執行役員で、現在はZHD傘下のZOZO執行役員、田端信太郎氏は動画サイトで、統合は現代の「薩長同盟」だと話した。ネット業界も成熟してきており、「中で争ってる場合じゃないよね、外に打って出ましょうよ」という意味合いがあると分析。「リクルートも楽天も全部くっついたらいい」とも話した。

  LINEの通信アプリは、国内に8200万人の月間利用者を抱えており、金融やコンテンツ配信の入口として魅力的な存在だ。ソフトバンクGのLINEへの関心は、これまでも報じられており、ブルームバーグは2014年2月、複数の関係者の話として報道。今年10月にも週刊文春が報じ、株価が上昇する場面があった。

LINE and Yahoo Japan App As Two Are In Talks For Possible Merger

関係者への取材によれば、統合は早ければ月内にも合意に達する可能性がある

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

経営統合についての詳細はこちらをご覧ください

  米アマゾン・ドット・コムやグーグルなどの巨大IT企業も、金融機能やゲームなど多様なサービスを展開しており、顧客獲得を巡る競争が激しくなっている。ビジネスのグローバル化が進む中、国内を主戦場とするZHDとLINEも規模拡大が不可欠となった。

  株式市場は統合へ向けた動きに敏感に反応した。ZHD株は一時前日比20%高の459円まで買われ、13年1月以来の日中上昇率。LINE株はストップ高(同15%高)の5290円で取引が成立して終了した。ZHDやLINEと競合する楽天は6.6%安の925円まで売られ、8カ月ぶりの日中安値。メルカリも一時、3.1%安となった。

  いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「規模を大きくして米中の巨大企業に対抗するには、まず面をとらないといけない」と述べ、さらに合従連衡の動きが続く可能性も示唆した。サービスの統合が一番シナジー効果が高いが、「競争しなくなるだけでもプラス」だと指摘した。

スマホ決済サービス登録者(会社発表より作成)
LINEペイ3690万人
ペイペイ(ソフトバンク系)1920万人
メルペイ(メルカリ)500万人

  一方、両社がともに人口減少が進む国内を主戦場とすることを懸念する声もある。ブルームバーグのデータによれば、ZHDは日本が売り上げの全てを占め、LINEも7割を超える。

  米国モーニングスターの伊藤和典アナリストは電話取材で、ヤフーは日本人向けのウェブサイトを運営し、LINEも日本や台湾などの限定サービスにとどまっていることから、「世界のインターネットジャイアントとは全く戦えない」と述べた。

(株価を更新しました)
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