ドル・円は午後に小反発、リスクオフ限定的-利下げ見送りNZ上昇
野沢茂樹
更新日時
東京外国為替市場のドル・円相場は小幅高。米中貿易協議で部分合意に至らなければ関税を引き上げるというトランプ米大統領の発言を受け、朝方に約1週間ぶりの安値を付けたが、協議の行方を見極める必要があるとの見方もあり午後の取引ではドル買い・円売りがやや優勢となった。ニュージーランド( NZ)ドルは市場予想に反した政策金利の引き下げ見送りで大幅上昇した。
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市場関係者の見方
みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジスト
- トランプ大統領は米中合意に向けた話し合いは続いているとも言っており、市場の期待が剥落しておらず本格的なリスクオフには至っていない。米中協議も英総選挙ももう少し状況を見極める必要がある
- 日本株安も年初来高値を付けた後の調整という面もある
- 足元では200日移動平均線という居心地の良い水準にあるため、108円台は押し目買い、109円台は戻り売りが入りやすい
- NZドルは利下げ見送りで、世界的な金融緩和一服の流れに同国中銀も乗った形となったことが好感されて買われた
マネーパートナーズの武市佳史チーフアナリスト
- NZについては利下げが市場予想の中心だったので、巻き戻しで同国通貨が上昇
- ただ、緩和のカードが少ないので今回は温存した状況で、利下げの打ち止め感は出ていない

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