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Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

世界の温室効果ガス排出は2年連続増加、ピークは2040年以降-IEA

  • 世界の石炭需要の増加で、排出量の小康状態に終止符
  • 少なくとも70年まで純排出量ゼロならず-IEAの有力シナリオ
Emissions rise from cooling towers at the Schwarze Pumpe lignite fueled power plant, operated by Lausitz Energie Bergbau AG (LEAG), in Spremberg, Germany, on Friday, Aug. 16, 2019. Government plans to exit coal-fired power generation by 2038 have enraged voters already stirred up by a wave of immigration in 2016.
Photographer: Krisztian Bocsi/Bloomberg

世界の温室効果ガス排出は小康状態から2年連続の増加に転じ、各国政府が抜本的な措置を講じない限り2040年までに一段と増加する方向に進む。国際エネルギー機関(IEA)が13日発表の年次報告書「世界エネルギー見通し」でこう予想した。気候変動を抑制する取り組みの見通しの暗さを示唆した。

  同報告書は、産業革命以降の平均気温上昇をセ氏2度未満に抑制するパリ協定の長期目標に向け世界が足並みをそろえるには、直ちに排出水準を減らし始める必要があると指摘した。その一方で、IEAが最も可能性の高いとみるシナリオでは、気候問題の科学者が期限と提言する時期の20年後に当たる少なくとも2070年までは純排出量はゼロにならないという。

  IEAは18年のエネルギーによる二酸化炭素(CO2)排出量が1.9%増加したとし、力強い経済成長や電力需要の急増、効率向上の鈍化が要因だと指摘した。

Keep Rising

Carbon dioxide emissions from energy grew by almost 2% in 2018

Source: International Energy Agency, WEO 2019

  最も汚染性の高い燃料の使用を避ける世界の取り組みが遅々として進まず、環境保全に大きな影響を与えていないことも示唆した。風力や太陽光の業界は好況に沸いているが、発展途上国のエネルギー需要で石炭などの化石燃料の消費は増加し、大気汚染を拡大している。

  今年の報告書は、汚染がすでにピークに達した可能性があるという見方に終止符を打った。14年から16年にかけて炭素排出量は横ばいだったが17年に上向き、昨年も増加したことがIEAがまとめた温室効果ガスに関する最新の測定値で示された。

  IEAによると、世界の石炭需要は18年に2年連続で増加。その4分の3をアジア太平洋地域が占めた。世界の石炭政策が変わらない場合、需要は20年間拡大し続けるという。

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2つのグラフは、主要な化石燃料からの排出に関するIEAの主要なシナリオを示している。左側は石油とガスによる汚染レベルが2040年まで上昇し、石炭がほぼ横ばいとなるシナリオで、既存の政府の政策を反映。右側は気候変動を抑制する国連目標の達成に、各燃料の排出量をどの程度減らす必要があるかを示している。

原題:Global Pollution Is Rising Again and Won’t Peak Before 2040(抜粋)

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