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米金融当局、来年いっぱい政策据え置きか-大統領選の年では異例に

  • パウエルFRB議長は今週2回、議会公聴会で証言する
  • 米経済と金融政策はいずれも「良好な状況」にあると繰り返すか

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週、金融当局として一時休止の状態にあるとのシグナルをあらためて発する公算が大きい。その場合、2020年いっぱいは政策が据え置かれるとの観測を補強することになりそうだ。

  意外かもしれないが、実際にそうなれば、米大統領選の年としては歴史的に見て例外的な事態となる。過去10回の大統領選の年を振り返ると、金融当局はいずれのケースでもずっとおとなしくしているというよりは、緩和か引き締めかのどちらかの方向に政策変更していた。

  変則的だったのは、11月の大統領選後まで利上げを待った16年と、すでに事実上のゼロ金利政策の下で金利変更はなかったものの、量的緩和(QE)第3弾として多額の資産購入を発表した12年9月のケースだ。

Election? What Election?

The Fed hasn't been shy about moving rates in presidential election years

Federal Reserve

  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏は「過去を振り返り、大統領選の年の金融当局の行動を調べてみれば、やるべきことは全て行っていたことが分かる」と指摘。当局として独立性と信頼を確保する最善の方法は「当局者自身が正しいと考えることをやることだ」と語った。

  そのようにしたからといって、必ずしも批判を浴びなかったわけではない。金融当局がもっと積極的に利下げしなかったせいで1992年の大統領選で再選を逃したと、ブッシュ大統領(父)がグリーンスパンFRB議長を非難したエピソードはよく知られている。

  トランプ大統領が容赦なく、そして公然と金融当局に対する攻撃を繰り返している現状を踏まえれば、金融当局としてその政策が経済見通しに基づいて必要とされている点を主張するのが特に重要だろう。

Fed Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision

記者会見したパウエル議長(10月30日)

  パウエル議長は13日に上下両院合同経済委員会、14日には下院予算委員会の公聴会にそれぞれ臨み、当局のスタンスを説明する機会を持つ。

  議長は今年3回目の利下げを決めた10月30日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、景気拡大が過去最長の11年目にあって、米経済と金融政策がいずれも「良好な状況」にあるとの認識を示しており、今週の公聴会でもこうしたメッセージを繰り返す可能性が高い。

  ノーザン・トラストのチーフエコノミスト、カール・タネンボーム氏は「2カ月前よりも危機感は薄れた。米国の経済指標からは、崖っぷちにはないことがうかがわれる」と話した。  

原題:Fed Likely to Defy History With Rates Steady Through Elections(抜粋)

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