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Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg

7-9月GDPは4四半期連続プラス成長へ、駆け込み消費が押し上げ

  • 個人消費0.6%増、設備投資0.9%増、外需2期連続マイナス寄与予想
  • 駆け込みの追い風受け個人消費が成長支える-明治安田生命の小玉氏
Pedestrians cross a road Ginza district of Tokyo, Japan, on Friday, May 25, 2018. The savings-rich elderly spend about 9.7 trillion yen ($87 billion) a year on their offspring and such spending last year accounted for about a third of the modest growth in total consumption, according to Hiromichi Shirakawa, chief Japan economist at Credit Suisse Group.
Photographer: Shiho Fukada/Bloomberg

  7-9月期の実質国内総生産(GDP)は、4四半期連続でプラス成長を確保する見通し。日韓関係悪化に伴う韓国人訪日客の減少や消費税率引き上げ前の輸入増加が外需の下押し要因とみられる一方、増税前の駆け込み消費や設備投資など堅調な内需が全体を下支えしたようだ。

  ブルームバーグがエコノミスト30人余りを対象に実施した調査では、全員が7ー9月期実質GDPのプラス成長を予想、中央値は前期比0.2%増、年率0.9%増を見込む。外需が2四半期連続でマイナスに寄与する一方、個人消費は前期比0.6%増と底堅く、設備投資は同0.9%増へ伸びを拡大する見通し。    

  明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミストは、駆け込みが「増税間際になってかなり出てきた印象がある」として、個人消費が成長を支えるとみている。企業の設備投資に加え、国土強靱(きょうじん)化の予算などが継続して効いてくる公共投資も堅調と予測しており、「内需は全体的に底堅い」と語った。同氏の7-9月期GDP予想は前期比0.2%増、年率0.8%増。  

  消費増税を控えた9月の家計消費支出は、家電などの耐久財中心に駆け込みが広がり、前年同月比9.5%増と比較可能な2001年以降で最大の伸びを記録した。人手不足への対応から非製造業を中心に設備投資意欲が根強い上、国土強靭化計画に基づく公共投資の後押しも見込まれる。

       

4四半期連続のプラス成長へ

           

                

      三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は、内需のけん引は変わらないとする一方、輸入は駆け込みもあって増えたため輸出より強く、結果として輸出の寄与度はマイナスになると予想。日韓問題で韓国からの旅行者が減ったこともサービス輸出にマイナスに影響すると指摘した。同氏のGDP予想は前期比0.1%増、年率0.4%増。

      先行き10-12月期は消費増税後の反動減だけでなく、台風19号など相次ぐ自然災害の影響も見込まれる。依然として米中貿易摩擦や中国経済減速の影響など海外経済の下振れリスクも懸念され、小林氏は「マイナスを覚悟している」という。ただ、軽減税率やキャッシュレス決済へのポイント還元、教育無償化など需要平準化策に加え、雇用所得環境の改善も踏まえると、「増税後の景気回復は前回より早くなる」として、来年1-3月期にはプラス成長への復帰を予想する。

      政府は8日、自然災害への対策パッケージとして1316億円の予備費使用を閣議決定したほか、国土強靭化と海外経済の下振れリスクへの対応、東京五輪後の景気下支えを3本柱とした経済対策の取りまとめを指示した。 

      小玉氏は、追加経済対策は「目先の景気に対して文句なしにプラスに働く」と述べた上で、これまで世界経済の重しになっていた半導体も在庫整理に進展の兆しがあり、「来年にかけて循環的に世界経済はだんだん上向いていく可能性が増えてきたと思う。そんなに悲観的にみる必要はない」と語った。     

    ブルームバーグ・エコノミクスの増島雄樹シニアエコノミスト

    「日本経済は来年、個人消費と外需の落ち込みにより急激な減速が見込まれる。経済の主なけん引役は公的需要と見ており、2020年の成長率は0.2%増と予想(19年は0.9%増)。財政支援に大きく依存するため、経済対策の規模と内容が重要となってくるだろう。」

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