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NY連銀執行副総裁、気候変動に伴う経済へのリスクを警告

  • 過去5年間の米経済への直接的損害は5000億ドル超と指摘
  • 気候変動は危機管理責任者が無視できない脅威だと語る

気候変動は危機管理責任者が無視することのできない脅威だ。米国の中央銀行である連邦準備制度の高官がこのような警告を発した。

  ニューヨーク連銀のケビン・スティロー執行副総裁は7日、同連銀で開催されたリスクに関するフォーラムで、「気候や天候に絡んだ事象によって、米経済は過去5年間に5000億ドル(約54兆6500億円)余りに上る直接的な損害を被った」と語った。

  トランプ大統領が地球温暖化対策のパリ協定からの米国の離脱プロセスを正式に開始する一方で、大きな損害をもたらしたカリフォルニア州の山火事や東海岸の都市への強力な暴風雨の襲来などを背景に、気候変動は米国でも重要な議題となっている。

  ただスティロー氏の発言からは、ニューヨーク連銀として気候変動問題の活動家の役割を果たそうとしているわけではない点をはっきりさせようと、心を砕く様子がうかがわれた。

  スティロー氏は「管理者は社会工学的観点ではなく、リスク管理の観点を取るべきだ」と指摘。「特定の移行の経路を支持したり促進したりするのは、われわれの権能を逸脱することになる」と付け加えた。同氏が主な脅威として列挙した2つのリスクは次の通り。

  • 物理的リスク。気候に絡んだ変動によって事業活動に混乱が生じたり、資本の毀損(きそん)や経済活動の中断に見舞われたりすることで、損失を被る恐れがある
  • 移行に伴うリスク。低炭素経済への移行に起因して生じ得る損失。政策や消費者心理、技術革新によって特定の資産や負債の価値に影響が及ぶ可能性がある

原題:Fed Says Climate Losses of $500 Billion Show Threat to Economy(抜粋)

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