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香港デモで初の死者-警察との衝突現場付近で負傷した学生

  • 4日に駐車場から転落、8日に死亡-22歳の周梓楽さんとSCMP
  • 抗議活動参加者は昼に香港中心部を行進する前、周さんを追悼

香港の警察とデモ隊が4日に衝突した際、現場近くの駐車場から転落した学生が8日死亡した。週末に計画されている抗議活動が激化する可能性がある。  

  この学生が転落して脳に損傷を負う前に、付近では警察が催涙ガスを用いてデモ隊を強制排除していた。医院管理局の報道官は8日、学生が香港時間同日午前8時9分(日本時間同9時9分)に死亡したことを確認した。

  香港では抗議活動が長期化する中で自殺するデモ参加者が出る事態となっているが、警察とデモ隊の衝突が直接的なきっかけとなった死者はこれまで確認されていなかった。最近のデモでは参加者が負傷し、警察の戦術に対する怒りが大きな焦点となっている。
 

HONG KONG-CHINA-POLITICS-UNREST

回復祈願の折り鶴、クイーンエリザベス病院の集中治療室(11月8日)

フォトグラファー:Philip Fong / AFP via Getty Images

  立法会(議会)の民主派議員、楊岳橋氏は「警官と対峙(たいじ)する場で最初の死者が出たことを考えれば、すでに強い炎となっている怒りに油を注ぐのは確実だ。特に市民はもう体制と警察を全く信頼していない」と述べた。  

  香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によれば、この学生は香港科技大学の2年生、周梓楽さん。22歳だった。同大の史維学長は周さんが亡くなったことを学生らに伝え黙祷するため、この日の卒業式をいったん中断した。

Protests In Hong Kong As Student’s Death Fuels Anger

周梓楽さんの写真を載せたプラカードを持つ抗議参加者(11月4日)

  抗議活動参加者は昼に香港中心部を行進する前、周さんを追悼するため集まった。

  香港中心部の金融街では混乱状態が5カ月に及んでいる。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする条例改正案への反発に端を発した抗議行動は、香港の民主化拡大要求に転じた。1997年に英国から中国に香港が返還されて以後、中国政府による香港統治に対する最大級の抗議活動となっている。

Protests In Hong Kong As Student’s Death Fuels Anger

香港中心部を昼に行進するデモ参加者(11月8日)

  香港政府は周さんの死亡についてのメディアからの質問に対し、「深い悲しみを覚える」とし、周さんの家族に弔意を表す声明を発表した。

  2014年の民主化デモ「雨傘運動」を率いた活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は「きょう、私たちは香港で自由の闘士が亡くなったことを追悼する。私たちは誰も置き去りにしないし、私たちが一緒に始めたことは一緒に終わらせる」とツイートした。

原題:Hong Kong Student’s Death Fuels Anger Ahead of Weekend ProtestsHong Kong Student’s Death Fuels Anger Ahead of Weekend Protests(抜粋)

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