コンテンツにスキップする
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

ブレバン復活の立役者は花形トレーダーら、社内で自らのファンド運用

The Manhattan Bridge is reflected in a puddle on John Street in the Brooklyn borough of New York, U.S., on Friday, Sept. 20, 2019. Slumping tech stocks dragged down U.S. indexes as traders moved on from a busy week for central bank meetings to shift their focus back to the trade war and geopolitical tensions.
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

パフォーマンスが落ち込み巨額の資産流出に見舞われた最悪期に、ヘッジファンド運営会社ブレバン・ハワード・アセット・マネジメント共同創業者のアラン・ハワード氏は選択肢が尽きつつあった。そこで頼ったのは、社内の花形運用者たちだった。

  2年かかったが、資産流出は止まり、投資家が戻り始めた。ハワード氏は先週、最高経営責任者(CEO)を辞任し、後任に最高リスク責任者のアロン・ランディ氏を指名。2002年の創業以来最大となる経営陣刷新を発表した。ハワード氏は自身が巨万の富を築いた金利トレーディングに再び全神経を集中する。

  残酷なまでの資産流出で閉鎖が相次いだヘッジファンド業界では、生き残るだけでも大変だ。ファンドの閉鎖数は2015年以来、新規設定数を上回り続けている。ヘッジファンドからの引き揚げ資産は年初来で770億ドル(約8兆4150億円)と、18年通年の2倍に達した。

  ブレバンも13年に400億ドル余りに上った運用資産が75億ドル程度にまで減少した。だがブルームバーグの計算によると、減少は止まり、同社の旗艦ファンドは14年5月以来初めて今年5月と9月に純流入を記録した。運用資産は2月の63億ドルで底を打った様相だ。

Brevan Howard's Fall

Firm-wide assets have started to rise this year

Source: Investor documents

NOTE: Brevan managed over $40 billion in 2013; 2019 data is as of October

  回復の鍵は、社内で自らのファンドを運用するようになったトレーダーらのパフォーマンスにある。ブレバンはかつて複数のファンドを同時に運用するのは従業員の注意を分散することになるとの方針だったが、手数料と従業員の削減を強いられた17年に転換。さらにファンドのサービスを他の運用者にも開放し、以前は多額の資金運用をサポートしていたインフラの利用も認めた。

  いまや、先進国市場の金利トレーディングに注力するアルフレド・サイッタ氏、アジアを中心とする金利と外為市場に投資するミナル・バスワル氏のファンドは、競合を上回るパフォーマンスをあげている。他にも資金流入を制御せざるを得なくなるほど規模が拡大したファンドもある。

  これらの運用者は全て同社の旗艦ファンド「ブレバン・ハワード・マスター・ファンド」の運用にも関わっている。ブルームバーグのデータによると、同ファンドのリターンは9月末までで7.5%となり、6.2%の業界平均を2年連続で上回るペースだ。

ブレバン・ハワードの各ファンド(運用者名・敬称略)リターン
アルファ・ストラテジー(運用者複数)14.60%
ASマクロ(アルフレド・サイッタ)10.10
MBマクロ(ミナル・バスワル)11.59
FGマクロ(ファシュ・ゴルチン)1.39
グローバル・ボラティリティ(ビレ・ヘルスケ)-9.09
その他*12.59
投資家向け文書から。リターンは今年9月時点で、手数料の差し引き前。*その他のリターンにはアラン・ハワード運用のファンドも含む

原題:
Billionaire Howard’s Star Traders Put His Firm Back on Track (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE