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トヨタ、7-9月期営業益14%増-為替も追い風に

更新日時
  • 為替も追い風、営業利益は14%増に-自社株買いも発表で株価は上昇
  • 世界販売台数大幅増も通期見通しは5万台引き下げ-アジアに懸念
A Camry vehicle is displayed in the visitor center at the Toyota Motor Corp. manufacturing plant in Georgetown, Kentucky, U.S.

A Camry vehicle is displayed in the visitor center at the Toyota Motor Corp. manufacturing plant in Georgetown, Kentucky, U.S.

Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg
A Camry vehicle is displayed in the visitor center at the Toyota Motor Corp. manufacturing plant in Georgetown, Kentucky, U.S.
Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg

トヨタ自動車は7日、第2四半期(7-9月期)として過去2番目となる髙水準の営業利益を発表した。国内の競合が相次ぎ業績見通しを下方修正する中、国内や北米で収益を着実に伸ばした同社の強さが際立つ格好となった。

  トヨタの発表によると、第2四半期の営業利益は前年同期比14%増の6623億円。ブルームバーグが集計した市場予想の平均値6040億円を上回った。今期(2020年3月期)の営業利益や売上高の見通しは据え置いた。

Toyota Revamps Its Biggest Car Plant For Hybrid SUVs

米ケンタッキー工場で生産されるトヨタの「カムリ」

Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg

  米中の貿易摩擦などにより世界景気の減速懸念が強まる中、国内勢では三菱自動車やスバルが通期予想を下方修正している。海外でも米フォード・モーターは米国での販売奨励金拡大や中国の販売低迷などで通期の利益見通しを下方修正、ストライキの影響でゼネラル・モーターズも通期予想を引き下げた

  ライバル各社の苦戦が鮮明になる中、トヨタはインセンティブの縮小などによりこれまで収益が悪化していた北米での営業利益を倍増させており堅調ぶりが際立つ。

  トヨタの7-9月期の北米の営業利益は1180億円と前年同期の474億円から大幅な増加で、日本と共にけん引役となった。同期間の純利益と売上高も前年同期比で増加し、市場予想を上回った。トヨタは通期の想定為替レートを1ドル=107円と1円円安方向に修正した。同期のドル・円相場の平均は107.3円程度で為替も追い風となったようだ。

トップ水準

  トヨタの上期の営業利益率は9.2%と前年同期の8.6%から上昇。マッコーリー証券のアナリスト、ジャネット・ルイス氏は「自動車業界の中でもおそらくトップ水準」と驚きを隠さない。トヨタの近健太執行役員は7日の決算会見で費用が後半に寄っていることを踏まえると「少し実力以上」の数字になったと述べた。

  トヨタ株は前日比マイナス圏で推移していたが、午後1時25分の発表を受けて上昇に転じ、前日比1.1%高の7736円で取引を終えた。

第2四半期(7-9月期)の実績:
  • 売上高:前年同期比4.5%増の7兆6395億円(市場予想7兆4544億円)
  • 営業利益:同14%増の6623億円(市場予想6040億円)
  • 純利益:同1.2%増の5920億円(市場予想5222億円)

  同期の世界販売台数は233万5000台と前年同期を15万台程度上回ったが、通期見通しは5万台下振れし895万台とした。地域別では中南米とオセアニア以外のほとんどの地域で販売台数が増加した。

  長期化している米中間の貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱など不透明感が漂う中、世界景気の減速懸念が強まっている。国際通貨基金(IMF)は10月に世界経済成長率見通しを従来の3.2%から3%に引き下げた。

アジアは縮小傾向

  業界全体の販売も世界的に低調でブルームバーグのデータでは、中国市場が月次実績で前年割れが続いており、北米も7-9月期は前年同期比微減となっていた。

  SBI証券の遠藤功治シニアアナリストは、決算発表前の取材で、「全世界的にはトヨタの販売は堅調」と指摘。設備投資や研究開発費、人件費などが高水準で推移している中での「合理化効果が大きく、米国でのインセンティブも減少、品質関連コストも減少している」と述べた。

  トヨタの近氏は通期の販売台数見通し引き下げの要因としてアジア地域の問題を指摘。インドやインドネシア、タイで各市場固有の理由で「市場が縮小傾向にある」とした。国内の消増増税の影響については14年の前回に比べてそれほど大きくないという。恒久減税効果もあり、影響は「それほど大きくないというのが現場の受け止め」だと述べた。

  一方、トヨタは発行済み株式総数の1.19%、2000億円を上限に自己株取得すると発表した。取得期間は11日から2020年3月31日までとしている。

(決算の詳細や外部コメントなどを追加し、全体の構成を変えて更新します)
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