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ドイツ、欧州銀行同盟実現へ妥協示唆-共通預金保険の反対取り下げも

ドイツのショルツ財務相は欧州連合(EU)域内の銀行に共通の枠組みを構築する「銀行同盟」設立の計画について、実現へ最大の障害となっている共通の預金保険制度への反対を同国政府が取り下げる可能性を示唆し、この議論の行き詰まり打開を図った。

  事前に配布された講演原稿によると、ショルツ氏はブルームバーグ・エル・ピーが主催しフランクフルトで開いた金融の未来に関する会合で、「これ以上、議論の行き詰まりを放置することはできない」と言明。「ドイツ国内市場の機能にも、ドイツの問題解決能力に対するEU市民の信頼にも影響する」と語った。

  ドイツ財務省は6日公表した文書で、欧州共通の預金保険制度の形態について検討する用意があると表明。共通の預金保険制度は銀行の破綻リスクを引き下げ金融システムの安定化を後押しする意図があるが、保守的な財政政策をとる国々やドイツ銀行業界の一部などが実現に激しく抵抗している。

ショルツ独財務相は欧州銀行同盟を巡る議論の行き詰まり打開を図った

(出典:ブルームバーグ)

  欧州の銀行システムをより緊密化する狙いは、銀行とその所在国政府との相互依存関係を弱めることもある。国ごとの障壁を取り払えば、苦境にあるドイツ銀行やコメルツ銀行が他社との合併・買収(M&A)をまとめやすくなると考えられる。ショルツ氏はその点を銀行同盟で主に考慮しているわけではないと述べたものの、副産物としてその可能性は出てくる。

  ショルツ氏はドイツ連立与党の社会民主党出身だが、銀行同盟で譲歩することには連立パートナーのキリスト教民主同盟(CDU)から反対がある。今回の提案にCDUは慎重な反応を示し、ザイベルト政府報道官はショルツ氏の意向表明は「議論に資する」としつつ、政府内でこれまで議論されたことはなかったと語った。

原題:
Germany Seeks to Break Bank Union Deadlock With Concessions (2)(抜粋)

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