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Photographer: Daniel Acker

三菱商事、不正取引で巨額損失のシンガポール石油子会社を清算へ

訂正済み
  • 今期純利益予想を5200億円に下方修正、従来予想は6000億円
  • 7-9月期に342億円の関連損失を計上、トレーダーの不正取引で
Crude oil sits in the bottom of an oil disposal sink in a quality testing lab at the Enbridge Inc. Cushing storage terminal in Cushing, Oklahoma, U.S., on Wednesday, March 25, 2015. The fastest oil-inventory growth on record at the main U.S. hub may be about to end, easing concern that storage limits will be strained.
Photographer: Daniel Acker

三菱商事は6日、トレーダーの不正取引によって巨額損失が発生した原油・石油製品取引を行うシンガポールの子会社ペトロダイヤモンド・シンガポール(PDS)を清算すると発表した。

  同社は成約済み取引を履行し、債権や債務などを精算した上でPDSを清算する方針。必要となる手続きなどを踏まえて詳細なスケジュールを決める。

  三菱商は9月、PDSで中国籍社員が社内規定に違反する原油のデリバティブ取引を行い、7月以降に原油価格が下落したことで約3億2000万ドル(約350億円)の損失が発生する見通しだと発表。6日に発表した4-9月期決算では、7-9月期に342億円の関連損失を計上したことを明らかにした。

  この損失のほか、豪州原料炭や自動車関連、液化天然ガス事業などを中心に利益が減少する見通しとなったことから、同社は今期(2020年3月期)の純利益予想を従来の6000億円から5200億円に減額することも明らかにした。ブルームバーグが集計したアナリスト11人の予想平均5874億円を下回る。

  同社は海外石油事業については、リスク管理体制を再確認し再発防止策を講じて事業を継続するとしている。都内で会見した同社の増一行最高財務責任者(CFO)は、シンガポールで行っている原油・石油製品の取引は「規模を縮小して東京に移す」としたうえで、北米と欧州での取引は継続すると述べた。

  業績への影響は今期の見通しに織り込み済みだが、子会社の清算は今期中の完了が難しく来期以降に入る見通しだという。PDS社員の処遇についてはコメントを避けた。

  発表を受けて三菱商の株価は上昇。6日の終値は前日比3.7%高の2840円と、終値ベースで約10カ月ぶりの上昇率だった。

(第3段落の原油価格の下落時期を7月以降に訂正します)
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