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【先週の新興国市場】株が4週続伸、米中貿易協議の進展でリスク選好

  • FOMCが3会合連続で利下げ―今後の追加利下げは休止を示唆
  • 米中の通商交渉担当が電話協議-「原則コンセンサス」達したと中国

先週の新興国市場では株が4週連続で上昇。10月月間では、6月以降で最大の上げとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は市場の予想通り3会合連続での利下げを決定。FOMCは今後の追加利下げについては休止を示唆した一方、米中の貿易協議に進展の兆しが見られたことで投資家のリスク選好が強まり、高利回り資産に対する需要が続いた。新興国の通貨は5週連続で上昇した。

  11月1日終了週の新興国市場の主なニュースは以下の通り。

主なニュース:

  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1.5-1.75%に設定。従来から0.25ポイント引き下げた。政策金利の引き下げはこれで3会合連続。今後については、景気見通しが大きく変わらない限り追加利下げは休止することを示唆した
    • 経済指標では、9月の米個人消費が市場予想を下回った一方、週間の新規失業保険申請件数は予想を上回る増加となった。経済にやや警戒すべき兆候が示された
    • 一方、10月の米雇用統計では雇用者数の伸びが市場予想を上回り、前月の増加幅も大きく上方修正された。金融当局による利下げ休止示唆の正当性を示す格好となった
  • 中国の劉鶴副首相とムニューシン米財務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が電話協議を実施。両国とも協議は「建設的」だったと評価した。中国側は、米国と「原則コンセンサス」に達したと説明した
    • 米中両国は「第1段階」の貿易協定調印に近づきつつあるものの、米国との包括的かつ長期的な貿易合意に達することが可能かどうか、中国の当局者らは疑念を抱いている。トランプ大統領は、米国は中国との取引の非常に大きな部分の署名に向けて、予定より早く進んでいると述べていた
    • 世界貿易機関(WTO)は、中国が36億ドル(約3895億円)相当の米国製品に報復措置を課すことを認めた。今回の問題は現在の米中貿易摩擦が生じる前に中国がWTOに申し立てたものだが、今も続く米中協議に新たな緊張をもたらす恐れがある
  • マルコ・ルビオ米上院議員は連邦公務員向け確定拠出年金(TSP)を監督する連邦退職貯蓄投資理事会(FRTIB)が中国へのエクスポージャーを増やす判断を先送りしたことを受け、米政府による中国株投資を阻止する法案を計画している
  • 米連邦議会の下院は、トランプ大統領の弾劾調査プロセスの条件を定める決議案を可決。弾劾調査はすでに始まっているが、決議案の可決により審問は公開されることになる
    • 米下院がトランプ大統領の弾劾調査の承認と前進を採決したのを受け、同大統領は最も危うい立場に置かれた
  • レバノンのハリリ首相は29日、辞意を表明した。同国では反政府デモが2週間続き、暴力行為へとエスカレートしている
資産別指数週間10月
MSCI新興市場指数+1.3%+4.1%
MSCI新興国通貨指数+0.3%+1.9%
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て国債指数+0.2%+1.6%


アジア:

  • 中国共産党にとって今年最も重要な会議、第19期中央委員会第4回総会(4中総会)は10月31日、国内外でリスクが増大しつつあるとの警告を盛り込んだコミュニケを発表して閉幕した

    • 中国の製造業活動を測る10月の政府の指数は前月から悪化、2月以来の低い水準にとどまった。低調な内需や企業利益の縮小、米国との貿易戦争に見舞われる中国経済の弱さを浮き彫りにした
  • 台湾の7-9月(第3四半期)域内総生産(GDP)は前年同期比2.91%増と、昨年4-6月(第2四半期)以来の高成長となった。台湾内の投資と予想以上の外需が米中貿易戦争の悪影響回避に寄与した

EMEA:

  • トルコ中央銀行は年末のインフレ率見通しを引き下げ、12%とした。従来の見通しは13.9%だった。食品価格の値上がりが予想以上に鈍化しているほか、通貨リラの安定を理由に挙げた
  • サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの株式は、12月11日に同国証券取引所で取引を開始する。テレビ局アルアラビーヤが伝えた。情報源は明らかにしていない

    • サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、今年1-9月で680億ドルの純利益を計上し、世界で最も利益の大きい企業としての地位を固めた。事情に詳しい関係者が明らかにした

中南米:

  • ブラジル中央銀行は政策金利を0.5ポイント引き下げ、過去最低の5.0%とすることを決定した。インフレ予想が目標値をさらに下回り、レアル相場が回復する中で、3会合連続で0.5ポイントの利下げを実施した
  • 10日間にわたり街頭デモが続くチリでは、ピニェラ大統領が内相、財務相、経済相の更迭を決定した。格差拡大に抗議し時に暴徒化しているデモは、中道右派の政権に変化をもたらした
今後発表のデータ
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原題:Fed’s Rate Cut, Trade Hopes Ignited Relief Rallies: EM Review(抜粋)

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