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任天堂株が半年ぶり上昇率、スイッチ販売5割増-年末商戦に弾み

  • 7-9月期の営業利益は前年同期比2.2倍の668億円、市場予想上回る
  • クリスマス商戦やモバイルゲームの売り上げに注目と三菱モルガン
Inside The Tokyo Game Show 2019
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Inside The Tokyo Game Show 2019
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

任天堂株が半年ぶり上昇率。10月31日に発表した7-9月期の連結営業利益は前年同期比2.2倍の668億円で市場予想を上回った。アナリストの間では発売3年目のゲーム機スイッチの販売が想定以上で、売り上げの多くを占める年末商戦にも期待する声が上がった。

  株価は一時前日比5.6%高の4万800円を付け、4月19日以来、半年ぶりの上昇率となった。

スイッチの販売好調は市場想定以上

任天堂株の年初来推移

  SMBC日興証券の前田栄二アナリストはリポートで、スイッチ本体、ソフトとも好調だった上、「量産効果によるハードの利益率改善も寄与したとみられる」と分析。営業利益が同社予想を大幅に上回り「ポジティブ」と評価した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の村上宏俊シニアアナリストはリポートで、今後は海外を中心とするクリスマス商戦動向やモバイルゲームの売り上げ動向に注目するとした。

  今期(2020年3月期)の営業利益予想は前期比4.1%増の2600億円を据え置いた。今期の想定為替レート1ドル=105円、1ユーロ=120円も維持した。営業外費用として為替差損が84億円発生した。 

7-9月期の業績

  • 売上高2718.6億円、市場予想2508.3億円  
  • 営業利益667.9億円、市場予想505.2億円
  • 純利益454.1億円、市場予想388.5億円

  9月20日に発売された廉価で携帯型のスイッチライトを含むスイッチの販売数は480万台と前年同期比で5割増で、スイッチライトは同月末までに195万台売れた。ソフトは48%増の3587万本。今期の販売目標の本体1800万台、ソフト1億2500万本に変更はない。

  会見した古川俊太郎社長はスイッチライトについて「まだまだ魅力は多くの方にご理解いただく必要がある」と話した。

  スマートフォン向けゲームでは、「マリオカートツアー」のダウンロード数が、9月25日の配信開始から1カ月で1億2390万に達し、任天堂のスマホゲームで最多となった(米調査会社センサータワー調べ)。7-9月のモバイル・IP収入は3%増の99億5900万円となった。

  古川社長は複数人が一緒に遊べるマルチプレイヤー機能の搭載について「予定しているが、現時点で決まっていない」と述べた。

Inside The Tokyo Game Show 2019

スイッチは顧客層の拡大が課題

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  世界最大のゲーム市場である中国では、テンセント・ホールディングス(騰訊)と提携し、スイッチを販売したい考え。中国の国家新聞出版広電総局は29日にウェブサイトに掲載した声明で、スイッチ版の「スーパーマリオブラザーズUデラックス」を承認した。

  古川社長は「ハードやソフトの申請は認められたものもあるが全ては整っていない」と話し、販売開始まで時間がかかることを示唆した。申請は「今のところ順調に推移している」とも述べた。

  ゲーム業界を取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、米アップルが9月に定額制のゲームサービス「アップルアーケード」を始めたほか、米グーグルも11月にクラウド経由でゲームを配信する「スタディア」を始める。据え置き型ゲーム機を販売するソニーと米マイクロソフトも20年末に次世代機を発売する予定。

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