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【日本株週間展望】反落、手がかり材料難で短期過熱を懸念-決算注視

  • 経済指標は米ISM非製造業など限定、国内決算は上期7%経常減益
  • TOPIXは海外と比べ足元は上昇顕著、米中交渉進展期待は下支え

11月1週(5ー8日)の日本株は5週ぶり反落の見込み。主要な株価指数が前週に年初来高値を更新したため、短期的には反動が出やすい。米金融政策決定などを通過し新たな重要イベントが乏しく、個別企業の決算内容を見極めたいとのムードも強まりそうだ。

  10月のTOPIXは月間で5%上げた。米S&P500種株価指数の2%高や中国上海総合指数の0.8%高などと比べ上昇率の高さが目立つ。TOPIXが1650、日経平均株価2万3000円と心理的な節目を回復した後でもあり、いったん戻り売りが出やすい。

  市場の目は東証1部社数ベースで8日に後半戦のピークを迎える企業決算へと引き続き目が向かいそうだ。大和証券の集計(発表率39%、10月30日時点)によると、主要企業ベースで上期経常利益は前年同期比7%減益。7-9月期では製造業が15%減益だが、非製造業はITシステムや建設などの寄与から11%増益と内外需まちまち。全体での低調な決算は株価に織り込んではいるものの、先行きの回復期待は同じ業種内でも濃淡が分かれているとあって、決算が市場全体を押し上げるには力不足だ。

  米経済指標では5日の10月供給管理協会(ISM)非製造業景況指数や9月の貿易統計が予定される。非製造業指数は前回の52.6から53.4へ改善が予想され、世界経済をけん引する米景気は消費中心に堅調との評価は変わらないとみられる。

  もっともこれら以外に目立った指標やイベントは少ない。チリでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は中止されたものの、米中通商協議をめぐって両国首脳の話し合いが進展するようなら、株価を下支えしそうだ。10月5週のTOPIXは週間で1.1%高の1666.50と4週続伸。

≪市場関係者の見方≫

ピクテ投信投資顧問の松元浩常務

  「スピード調整の週となりそうだ。短期的にはやや利益確定売りが出て、日経平均は2万2000円台前半まで緩やかに下落する可能性がある。米中通商協議は継続し、英国の欧州連合(EU)離脱は1月まで延期となるなど外部投資環境は改善。ピクテ投信試算の景気先行指数は悪化モメンタムの底打ちが見え始め、株式をアンダーウエートにし過ぎた投資家は中立に戻そうとする動きが出ている。それでも業績はまだ下向きで、上期がボトムだったと言い切れるまでの自信はまだ持ちきれない。割安を拾う動きはあっても、PERが拡大して日経平均で2万4000円まで上がるような力には乏しい」

三木証券の北沢淳投資情報課長

  「上値の重い展開が予想される。足元で急ピッチに上昇してきた日経平均は心理的節目の2万3000円付近では利益確定売りが出やすい。明確に同水準を抜けて上昇するには、米中貿易摩擦の緩和と来期の企業業績が増益転換するとの確度の高まりが必要だ。最近はトランプ大統領の米中協議に関する発言が前向きで部分合意への期待は続くだろうが、実際に米中首脳会談を開催して署名するまでは警戒感は残る。米国でISM非製造業指数が市場予想通りに改善し米国株高となれば支援材料にはなる」

4週続伸
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