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FOMC、今後の追加利下げはもはや保険ではない-市場関係者の見方

Fed Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision
Photographer: Al Drago/Bloomberg
Fed Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision
Photographer: Al Drago/Bloomberg

米連邦公開市場委員会(FOMC)は29、30両日に開いた定例会合を終え、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1.5-1.75%に設定。従来から0.25ポイント引き下げた。政策金利の引き下げはこれで3会合連続。今後については、少なくとも1会合は政策を据え置く可能性を示唆した。

  これについての市場関係者の見方は以下の通り。

◎FOMC声明の文言「微妙にシフト」、12月の利下げ確率低下-BBH

  FOMC声明から「適切に行動する」との文言が削除されたことで、年内の追加利下げの確率は低下すると、ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)のストラテジスト、ウィン・シン氏が指摘した。

  • 「FOMCは、再度利下げする前に新たな情報を待つということを伝えている」
  • 「データが明白に悪化しない限り、12月の追加利下げはないだろう」
  • それは「ドルにプラス」

◎FOMCはクリーンなタカ派利下げ実施、パンチボウル下げる-BMO

  2年債利回りはFOMC声明発表後に急伸したが、その後は戻り方向にあり、FOMCがゆっくりとパンチボウルを片付けつつあることや予想を上回るGDP統計が「穏やかな静止状態」につながっていると、BMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、ジョン・ヒル氏が指摘した。

  • ミッドサイクル調整の遅行的な効果が経済と金融情勢に影響を与えていく中で、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が「より忍耐強いバイアスを働かせる」と予想

◎今後の米追加利下げはもはや「保険」ではない-ブリークリ-

  ブリークリー・ファイナンシャル・グループの最高投資責任者(CIO)、ピーター・ブックバー氏は30日のリポートで、今後の米追加利下げは「保険やサイクル半ばでの調整ではなく、一段と深まる景気下降への対応」になろうと記した。

  • 「市場は低金利を望むからといってさらなる追加利下げを支持すべきでない。なぜなら、それはわれわれが一段と大きな経済問題への対処を強いられることを意味するからだ」
  • 当局はわれわれの予想通りに行動した。「しかし、たとえ間違いであろうと金融当局が必要ならある時点でゼロ金利に戻ろうとしていると仮定すれば、これで可能な9回の利下げのうち3分の1を使い切ってしまった」

◎米債券市場は一段と悲観的に、パウエル議長の会見受け-コニング

  コニングで1710億ドル相当の資産運用に携わるグローバル・チーフ投資ストラテジスト、リッチ・セガ氏はパウエルFRB議長の記者会見後に米国債利回りが低下したのは、債券市場で悲観的なセンチメントが強まったことの反映だと指摘した。電話インタビューで語った。

  • 「おかしなことにパウエル議長の声明には多くの好材料があった」
  • 「経済は力強いなどだ」
  • 「しかし2%のインフレ目標に届いていない。これは成長ペースが望ましい水準を下回っていることを意味する」
  • 「記者会見後の米国債の値上がりと利回り低下は、米経済が鈍化していると市場がデータの解釈をし、引き続き悲観的であることを意味する」
  • 「フェデラルファンド(FF)金利先物市場は12月の追加利下げの確率をそこそこ織り込むと思う」

◎当局が追加利下げ圧力受ける可能性は排除できず-SLC

  FOMCとパウエルFRB議長が30日に取った中立的な姿勢に市場は「満足」しているようで、この姿勢は「米経済成長への自信を暗示するが、暗雲が立ち込めれば金融当局は対応することも示唆している」。サン・ライフ・ファイナンシャル傘下で1680億ドルを運用するSLCマネジメントのデック・ムラーキー氏がこう指摘した。

  • 「今のところ、当局は利下げのハードルを引き上げ、その政策をタカ派寄りに傾斜した」とムラーキー氏は電子メールでコメント
  • 「しかし、世界のインフレ率の低迷に対して米国のインフレ期待が来年にかけても落ち着いたままであれば、Fedは再び利下げ圧力を受けるだろう」
  • 「当局はデータ次第だと約束するが、重大な下振れリスクの回避を引き続き目指すだろう」
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