VIXオプションに大口取引、08年並みの米国株ボラティリティー予想
Gregory Calderone
米国株のボラティリティーが2008年の金融危機時並みに高まると見込む投資家がいる。
シカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数(VIX)のコールオプションが25日、プットオプションを2対1以上の割合で上回った。同日の米国株は上昇し、VIXは7月以来の低水準。目立ったのは5万枚の大口取引で、行使価格65ドルの4月限のコールオプションが1枚10セントで購入された。これはVIXが現行水準から500%近く急上昇すると利益が出るオプション。
マクロ・リスク・アドバイザーズのデリバティブストラテジスト、マクスウェル・グリナコフ氏は、行使価格の高さに加え4月の行使期限が興味深いと指摘。それまでの間に、リセッション(景気後退)入りや米中貿易交渉決裂、民主党の大統領候補選びやトランプ大統領の弾劾手続きなどに関するさまざまな政治的リスクが生じる可能性があるとインタビューで述べた。
VIXが前回65付近だったのは世界的金融危機のさなか。25日は13付近だった。08年10月には過去最高の89.53に達している。

原題:
Big VIX Options Trade Braces for 2008-Like Volatility Surge(抜粋)