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10月東京CPIは0.5%上昇、伸び横ばい-増税・無償化除くと鈍化

更新日時
  • 消費増税・教育無償化の影響除いたコアCPIは0.34%上昇-総務省
  • 教育無償化の影響意外と大きかったが、除いても弱い-SMBC日興
A vendor, right, calls out to shoppers at Ameyoko market in Tokyo, Japan, on Tuesday, Jan. 1, 2019. 

A vendor, right, calls out to shoppers at Ameyoko market in Tokyo, Japan, on Tuesday, Jan. 1, 2019. 

Photographer: Keith Bedford/Bloomberg
A vendor, right, calls out to shoppers at Ameyoko market in Tokyo, Japan, on Tuesday, Jan. 1, 2019. 
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

全国の物価の先行指標となる10月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.5%上昇と前月と同じ伸び率だった。市場予想を下回った。エネルギーが下落し、同月1日からの消費税率引き上げと幼児教育無償化の影響を除くと前月から伸びが縮小した。上昇は28カ月連続。総務省が29日発表した。

   

キーポイント

  • 東京都区部コアCPIは前年比0.5%上昇(ブルームバーグの予想中央値は0.7%上昇)-前月は0.5%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.7%上昇(予想は0.7%上昇)ー前月は0.6%上昇
  • 総合CPIは0.4%上昇(予想は0.7%上昇)-前月は0.4%上昇

総務省の説明

  1日からの消費増税がすべて転嫁されたと仮定した場合:

  • 10月のコアCPI前年比0.51%上昇のうち、消費増税・教育無償化分が0.17ポイント、それ以外が0.34ポイント
  • 10月コアCPIを消費増税が0.72ポイント押し上げ、教育無償化が0.55ポイント押し下げ
  • 消費増税・教育無償化の影響除いたコアCPIは0.34%上昇、2017年7月以来の低水準
  • 消費増税・教育無償化の影響除いた指数は総合で0.26%上昇、コアコアで0.47%上昇

             

東京都区部CPI

エコノミストの見方

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト:

  • 幼児教育無償化の影響が意外と大きかったが、その影響を除いても弱い
  • 白物家電など家庭用耐久財、ゴルフクラブなど教養娯楽用品などが弱く、駆け込みの反動減が大きかった
  • 日本銀行にとって物価見通しの下方修正圧力になる
  • これをもってすぐに追加緩和という話にはならないと思うが、正常化はなかなか遠いという印象

岡三証券の愛宕伸康チーフエコノミスト:

  • 金融市場は足元落ち着いているので、今の状況だと追加緩和をやらないと思う。この東京CPIが状況を変えるほどの決定的な内容になっているとは思えない
  • このデータから言えるのは物価のモメンタムはそんなに言うほど強くないということ。モメンタムは14年10月に追加緩和を行ったときの落ち方に似ている。当時は今よりも物価上昇率は高かったが先手を打った
  • ただ、手がないということと副作用が当時とは雲泥の差なので、環境的にできるできないという話になると、日銀の内部では手を打っていいのかためらう見方が多いのは確かだと思う

背景

  • 1日から消費税率が8%から10%に引き上げられたことが消費者物価の押し上げ要因に働く一方、教育無償化は押し下げ要因に
  • 日本銀行では、消費税率引き上げの19年度と20年度の消費者物価への直接的な影響について、いずれもプラス0.5ポイントと試算。教育無償化政策の直接的な影響はそれぞれマイナス0.3ポイント、マイナス0.4ポイントと試算している
  • エネルギー価格下落の影響がコアCPIの下押し要因として働き続ける構図は変わらず
  • 日銀は海外経済の下振れリスクの高まりを背景に、2%の物価安定目標に向けたモメンタム(勢い)が棄損(きそん)される可能性に「より注意が必要な情勢になりつつある」と判断しており、消費増税の影響を含め、30-31日の金融政策決定会合で経済・物価情勢を改めて点検する方針
(総務省の説明を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新しました)
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