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英離脱延期、EU決定25日望めず-合意なき消えずジレンマの様相

更新日時
  • ジョンソン首相が12月の総選挙実施の提案を発表し状況一変
  • 英・EU双方が身動きが取れないジレンマに

ジョンソン英首相は総選挙の前倒しを再び提案し、欧州連合(EU)離脱を巡る行き詰まり打開に動いたが、「合意なき離脱」の可能性を排除するのが先だと最大野党・労働党のコービン党首が応じたことで、EUの加盟国代表は先行きが見通せない複雑な状況に置かれた。

  協議に詳しいブリュッセルの4人の外交当局者は、EU加盟国の常駐代表(駐EU大使)で構成する常駐代表委員会(コレペールⅡ)が25日午前に開く会合で、英国の離脱再延期について明確な結論に至る可能性は小さいと語った。

  ジャビド英財務相は25日、英メディアに対し、「10月31日の期限にEUを離脱できない状況を受け入れる必要がある」とした上で、3カ月の離脱延期が認められる「可能性が最も高い」と発言。英議会は既に機能不全の様相を呈しており、総選挙なくして重要な決定を行うことはできないと述べた。

  EU各国の常駐代表らは会合で、英国に認める離脱延期の期間を決めることになっていた。コレペールⅡで意見の一致を見た後、首脳会議を開催せず、書面による手続きで各国政府が提案を承認するというのが当初の計画だったが、ジョンソン首相が12月12日の総選挙実施の提案を24日に発表し、状況が変わった。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、英国の政治問題を巡りどちらか一方の陣営の肩を持つと受け止められることをEU常駐代表らは望んでいない。

  フランスのドモンシャラン欧州問題担当相はRTLとのインタビューで、「成り行きを見守ることにしよう。選挙の呼び掛けだけでなく、発表され日程が決まれば、われわれは決定が可能になる」と語った。

  総選挙の動議可決には英下院の3分の2以上の賛成が必要になる。労働党のコービン党首は、EUがどのような形で離脱延期を認めるか様子をうかがう姿勢だ。これに対し、EU常駐代表らも結論を出す前に英国の情勢がはっきりすることを望み、英・EU双方が身動きが取れないジレンマに陥っている。

  来年1月末までの離脱延期を求める英議会主導の申請が承認された場合、総選挙を実施しなければ、ジョンソン首相がEUと取り決めた離脱合意案と関連法の審議が3カ月にわたり入念に行われることになりかねず、反対派が修正を加えれば、首相にとって受け入れ難いものとなる恐れがある。

  ジョンソン首相の立場をよく知る関係者の1人によると、行き詰まりを打開する唯一の手段が総選挙だと首相は考えており、動議が3度にわたり否決された場合、首相は離脱協定法案を見限り、選挙に向けたキャンペーンを執拗(しつよう)に展開する意向だという。

原題:Brexit’s Catch 22: London Awaits EU Move as EU May Wait for U.K.

UK’s Javid Cancels Nov. Budget; Ditches Brexit Oct. 31 Deadline

*JAVID: 3-MONTH DELAY TO BREXIT IS ‘MOST LIKELY OUTCOME’

*JAVID: WE HAVE TO ACCEPT WE CANNOT LEAVE ON OCT. 31

*JAVID: PARLIAMENT ALREADY HAS SHOWN ITSELF AS DISFUNCTIONAL

*JAVID: WITHOUT ELECTION, KEY DECISIONS WON’T BE MADE

Boris Johnson’s Election Bid Casts Doubt Over EU Brexit Delay(抜粋)

(英財務相の発言を追加して更新します)
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