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ドラギ総裁最後の会見、ユーロ圏経済に暗い論調-「最善は尽くした」

  • ECBは金利据え置き、11月1日から債券購入を開始
  • 1%にも届かないインフレ率、2%弱のECB目標に達せず

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が退任前最後に行った記者会見は、ユーロ圏経済について暗い論調のものとなった。

  総裁は24日の政策委員会後の会見で、「成長の勢い鈍化」が賃金上昇のインフレへの転化を遅らせていると指摘。また、「堅調な」雇用の伸びへの言及をやめ、労働市場が力強さを幾分失ったことを示唆した。見通しへのリスクは「下方向だ」と、これまでの「下方向に傾いている」から変更した。

  ドラギ総裁によると、政策委員会は全会一致で、6週間前に決定した政策を据え置いた。9月には政策金利を引き下げ、債券購入再開を決めていた。同決定にはドイツ連邦銀行のバイトマン総裁やオーストリア中銀のホルツマン総裁がその後に公に異議を唱えていた。

  ドイツは恐らくリセッション(景気後退)に陥っており、製造業の弱さが労働市場に波及しつつある兆候がある中で、前回の「政策決定以降に起きた全てのことが、大胆に行動する政策委員会の決意が正しかったことを十二分に示している」と総裁は述べた。

「何でもやる」のドラギECB総裁

出典:Bloomberg)

  8年の任期を終えた総裁は、成長が弱まりつつある経済を残し、政策手段が尽きかけたECBを退任する。「何でもやる」という有名な言葉で債務危機からユーロ圏を救ったが、インフレ率は2%弱という目標に対して1%未満にとどまっている。

  総裁はこの日の会見で、「極めて緩和的な金融政策姿勢が長期にわたり」必要だと言明。「基調的インフレの指標は総じて弱いままで、インフレ期待の指標も低水準にある」と続けた。

  ECBは過去最低のマイナス0.5%の中銀預金金利を据え置き、必要ならばさらに引き下げ、インフレが目標に向け「確実に」収束するまでは引き上げないと約束。量的緩和(QE)は、月額200億ユーロ(約2兆4100億円)で11月に開始し、初回利上げの「少し前」まで続けると確認した。

  ECB総裁としての自身をどのように評価するかとの問いに、「可能な限り最善の方法で責務を果たそうと努めた」人間だと思うと答えた。

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原題:Draghi Winds Down ECB Tenure With Gloomy Take on Economy (1)(抜粋)

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