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ゴーン被告弁護団、公訴棄却を要求-検察は刑事訴追の職権乱用

更新日時
  • 特別背任と金商法違反事件についていずれも無罪を主張
  • 弘中弁護士「国策捜査としては最大の事件」-初公判の時期は未定
Carlos Ghosn, former chairman of Nissan Motor Co., center, sits in a vehicle as he leaves his lawyer's office in Tokyo, Japan, on Wednesday, March 6, 2018. Ghosn walked out of a Tokyo prison on bail after 108 days in detention, vowing to fight allegations of financial crimes that could imprison the former Nissan chairman for as long as a decade.
Carlos Ghosn, former chairman of Nissan Motor Co., center, sits in a vehicle as he leaves his lawyer's office in Tokyo, Japan, on Wednesday, March 6, 2018. Ghosn walked out of a Tokyo prison on bail after 108 days in detention, vowing to fight allegations of financial crimes that could imprison the former Nissan chairman for as long as a decade. Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg
Carlos Ghosn, former chairman of Nissan Motor Co., center, sits in a vehicle as he leaves his lawyer's office in Tokyo, Japan, on Wednesday, March 6, 2018. Ghosn walked out of a Tokyo prison on bail after 108 days in detention, vowing to fight allegations of financial crimes that could imprison the former Nissan chairman for as long as a decade.
Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告の弁護団は24日、同氏に対する全ての起訴内容について無罪を主張した上で、検察当局は不公正な目的で刑事訴追に関する職権を乱用したとして公訴を棄却することを求める書面を東京地裁に提出したと明らかにした。

Former Nissan Chairman Carlos Ghosn Visits Tokyo Court For Pretrial Hearing

ゴーン被告

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  弁護側は、争点や証拠を絞り込む公判前整理手続きの一環として提出した「予定主張記載書面」の中で、有価証券報告書への虚偽記載に関連し、検察官が主張する未払い報酬は存在しないと主張した。サウジアラビアの友人やオマーンの販売代理店への支払いなどに関しては、適正な手続きを経ており、日産に財産上の損害はなかったと指摘、いずれの件でも「公訴は速やかに棄却されるべき」とした。

  同日に都内の司法記者クラブで会見した弘中惇一郎弁護士はルノーによる日産の統合という懸念が生じた結果、「日産をフランスに渡さないという大きな方針のもとにやられた」と思っているとし、「国策捜査としては最大の事件だと思っている」と述べた。

  弁護側はこれまで初公判は来春に開かれるとの見通しを示してきた。弘中弁護士は初公判を4月ごろに開く案はあるものの、正式な時期についてはまだわからないとした。公訴棄却されれば裁判は終わるものの、「日本の裁判所はそれほど勇敢ではない」ため公判に入る可能性も十分にあると述べた。

  日産の広報担当者は司法の手続きに関してはコメントしないと述べた。

弁護側の主張の要点:

  • 日産役員はゴーン氏が従来の方針を変更してルノーとの合併する方向に転じたと誤解し、ゴーン氏の不正を探し同氏を追放することでルノーとの統合を阻止しようとした
    • 関連記事:ゴーン被告が知る由もなかった転落への序章、側近が準備した筋書き
  • 日産のハリ・ナダ専務執行役員らが検察官と交わした司法取引はゴーン氏を失脚させる目的でなされたもの
    • 司法取引の実質的な当事者は日産で、ナダ氏らは会社の業務命令に従って司法取引に合意しており同制度の利用として法の趣旨に反する
    • 関連記事:ゴーン氏「内部告発」の日産ナダ専務執行役員に退社圧力-関係者
  • レバノン、ブラジル、日本にあるゴーン氏自宅や事務所などで違法な捜索や差し押さえがされた
  • 羽田空港での逮捕を含め頻繁に捜査情報がメディアにリークされたことでゴーン氏の無罪の推定を受ける権利が侵害された
  • ゴーン氏の資産管理会社と新生銀行との間のデリバティブ取引の契約で評価損が生じたため、契約者を日産に移転させて評価損を負担する義務を負わせたとする容疑については、スワップ契約が資産管理会社に戻されるまでの間、日産の財産価値の減少は一切生じていない
  • サウジアラビアの実業家でゴーン氏の友人のハリド・ジュファリ氏が経営するKJCに対する合計1470万ドル(約16億円)の支払いは、適切な決済手続きを経て同国での事業支援業務のための費用を含む報酬として処理
    • 関連記事:ゴーン被告の命運、中東の複雑な金融取引が鍵-日産取締役解任へ
  • 2017年と18年のオマーンの販売代理店SBAの販売奨励金の支払いで問題となっている1000万ドルの支払いの大部分は西川広人前社長兼最高経営責任者が決済したもの
    • SBAからゴーン氏やその家族に対し金銭が移転した事実はない
    • CEOリザーブからSBAへの支払いは厳格な社内手続きにのっとって決定され実行されたもの
    • 中東日産からSBAに対しては12年6月から18年7月にかけて、10回にわたり合計3200万ドルの販売奨励金が支払われた
(弁護団の会見の内容などを追加して更新します)
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