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事前届け出免除制度、基準順守ならヘッジファンドも対象-財務省

更新日時
  • 外国証券の自己勘定取引や外国の銀行・保険・運用会社の取引も免除
  • 18日に閣議決定、今臨時国会での法律成立を経て来年4月施行目指す

財務省は18日、外資規制を見直す外為法改正案で導入する対内直接投資の事前届け出免除制度の対象を明確化した。政府が同日閣議決定した改正案では適用免除の具体的な範囲を定めておらず、どの投資が対象となるのか明確さを欠くなどの批判が市場関係者から出ていた。

  財務省によると、外国証券の自己勘定取引や、外国の銀行、保険、運用会社の取引は、投資対象銘柄にかかわらず、事前届け出免除の対象とする。外国証券が顧客勘定で行う取引は引き続き顧客が届け出義務を負う。

  役員就任や重要事業の譲渡・廃止を提案しない、非公開の技術・情報にアクセスしないといった免除基準を順守すれば、ヘッジファンドやアクティビストファンド、個人、事業会社も免除対象になり得る。

  免除後に求められる事後報告については、投資家から上場株式1%取得時の報告は不可能との声を踏まえ、現状の10%を据え置く。財務省が同日示した基準は、適用免除対象の最低ラインを約束するもので、投資家とのさらなる協議を踏まえ、適用免除対象を拡大する可能性もある。財務省は今臨時国会での法案成立を経て、来年4月初めの施行を目指している。

外為法改正案の閣議決定の記事はこちらをご覧下さい

  外為法改正案では、外国投資家が安全保障上問題となり得る指定業種に投資する際の事前届け出基準を10%取得時から1%取得時に引き下げて対象を拡大する一方、安全保障上問題のない資産運用を目的とした投資については審査手続きを簡素化する事前届け出免除制度を導入する。

  事前届け出免除の対象外としては、過去に外為法に違反した投資家や外国政府の影響下にある国有企業のほか、標準産業分類1465業種のうち事前届け出対象となる155の指定業種のうち、さらに国の安全を損なう恐れの大きい武器製造や原子力、電力や通信などインフラ産業などを検討している。

  インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは、「中国からの投資に対する規制が狙いだろう」と指摘、「海外機関投資家からの投資は除外されている。これまで通りなので、それほど大きな影響はない」との見方を示した。

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  麻生太郎財務相は、今回の外為法改正についてワシントンでの会見で、「国際的な動向を受けて安全保障上の対応を強化する一方で、健全な対内直接投資を一層促進するために事前届け出免除制度を導入するもの」と説明。その上で、「引き続き市場関係者からいろいろ意見をいただいているので、そういった意見を入れて必要な対応策は今後追加していく」との考えを示した。

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