コンテンツにスキップする

景気判断5カ月ぶり下方修正、「緩やかに回復」は維持-月例経済報告

  • 貿易摩擦の影響や海外経済の減速を受けて輸出や生産に弱さ
  • 消費増税後の消費者マインドや台風など自然災害の影響に十分留意
A man walks near the Roppongi Hills complex in Tokyo, Japan.

A man walks near the Roppongi Hills complex in Tokyo, Japan.

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
A man walks near the Roppongi Hills complex in Tokyo, Japan.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

政府は18日公表した10月の月例経済報告で、日本経済の総括判断を「輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復している」に変更し、5カ月ぶりに下方修正した。世界的な貿易摩擦の影響や中国を中心とした海外経済の減速などが背景。

  9月の総括判断は「輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復している」だった。堅調な雇用・所得環境を背景に底堅い消費が国内景気を下支えていることから、10月も後半部分の「緩やかに回復している」という表現は残した。

  個別項目の判断では、外需の弱さからアジア向け工作機械や米国向け自動車などの生産が伸び悩む中で生産を5カ月ぶり、業況判断を3カ月ぶりにそれぞれ下方修正した。また、貿易・サービス収支は3カ月ぶり、消費者物価は6カ月ぶりにそれぞれ表現を変更した。

          

変更があった個別項目10月9月
生産このところ弱含んでいる横ばいとなっているものの、一部に弱さが続いている
業況判断製造業を中心に引き続き慎重さが増している製造業を中心に慎重さが増している
貿易・サービス収支おおむね均衡している赤字となっている
消費者物価このところ上昇テンポが鈍化しているこのところ緩やかに上昇している

        

  先行きは「当面弱さが残る」としながらも、雇用・所得環境の改善が続く中で各種政策効果もあり、「緩やかな回復が続くことが期待される」との認識を継続。ただ、通商問題の緊張や中国経済の先行き、英国の欧州連合(EU)離脱の行方など海外経済を留意点に挙げた。

  月例報告ではさらに、10月の消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向や、台風19号など相次ぐ自然災害の経済に与える影響に十分留意する必要があるとの認識が加えられた。政府は増税後の需要の反動減はそれほど大きくないと見る一方、台風被害によるサプライチェーンへの影響を見極める必要があるとしており、今年度予算の予備費活用に加え、必要なら補正予算を編成することも検討している。

  今月発表された8月の景気動向指数では、生産・出荷の弱さを背景に一致指数の基調判断が景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」に引き下げられた。政府は、第2次安倍内閣が発足した2012年12月からの景気拡大局面が今年1月で74カ月と「戦後最長になった可能性がある」と説明し、その後も認識を変えていない。

  

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE