コンテンツにスキップする

「常軌を逸した」マイナス利回り債買うのはお断り-JPモルガンAM

  • マイナス利回りの債券が最終的に「壊滅的な」損失につながると予言
  • ファンドの資金のほぼ半分を現金に、債券の一斉売りでも打撃回避へ

世界的リセッション(景気後退)への懸念の中でマイナス利回りの債券のトレードで利益を得ている運用者もいるが、JPモルガン・チェース・アセット・マネジメントのファンドマネージャー、ウィリアム・アイゲン氏は、そんなことをするくらいなら引退した方がましだという考えだ。

  マイナス利回りの債券が最終的に「壊滅的な」損失につながると予言する同氏は、自身の運用するファンドの資金のほぼ半分を現金にし、債券の一斉売りが起こっても打撃を受けないようにしている。

  業界29年のベテランのアイゲン氏はボストンからインタビューに応じ、「マイナス利回りというコンセプト、つまり金を貸すために金を払うという概念そのものが、私には常軌を逸した行動と思われる」と語った。 「私は、金を払って金を貸すようなことはしない。それは確定利付投資ではなく、確定損失投資だ」と述べた。同氏は125億ドル(約1兆3600億円)規模の「JPモルガン・ストラテジック・インカム・オポチュニティーズ・ファンド」を担当している。

Global supply of negative-yielding bonds hit as much as $17 trillion

  アイゲン氏は、長年にわたる欧州や日本の超緩和的金融政策が生み出した大量のマイナス利回り債券によってゆがめられた市場で、投資家は最終的に大惨事に見舞われるだろうと述べた。

relates to 「常軌を逸した」マイナス利回り債買うのはお断り-JPモルガンAM

ウィリアム・アイゲン氏

  同氏は欧州のリセッションと米国の「かなりひどい」景気減速を予想しているが、それでもマイナス利回り債券は避けている。

  通常、景気悪化時は債券の買い時だが、同氏は買わない理由として第1に、債券価格が既に景気悪化を織り込んでいると指摘。さらに、マイナス利回り債からキャピタルゲインが得られるのは「自分よりさらにクレイジーな人が、借り入れ過ぎの政府や企業に金を貸す特権のために、もっと高い金を喜んで払う」場合だけだと説明した。

  そして、最も重要な理由は、現在の債券市場について持続可能なものは何もないことだという。遅かれ早かれ相場は暴落するだろうとして、それが起こるときに手元に資金を持っていたいと語った。

  「私が言っているのは、これだけの紙幣を印刷し、バランスシートに何兆ドルもの証券を積み上げていれば、ある時点で何かが壊れるということだ。近い将来にそうなるとは言わないが、そうなった時に債券投資家が被る損失は壊滅的なものとなるだろう。その環境でプラスのリターンを上げるのが私の仕事だ」とアイゲン氏は語った。

Major government bond markets offer negative yields

原題:JPMorgan Veteran Refuses to Buy ‘Insane’ Negative-Yield Bonds(抜粋)



    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE