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三菱モルガンの外国人元社員が問う男性育休-小泉環境相は取得可能か

  • 18年度の男性の育休取得率は6.16%、政府目標は20年に13%達成
  • 男性の育児・家事参加時間が長いと第2子出生率増との厚労省調査も
三菱UFJモルガン・スタンレー証券元社員のカナダ人、グレン・ウッド氏

三菱UFJモルガン・スタンレー証券元社員のカナダ人、グレン・ウッド氏

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
三菱UFJモルガン・スタンレー証券元社員のカナダ人、グレン・ウッド氏
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

証券会社に勤務していた外国人の男性社員が、育児休暇取得で冷遇されたとして起こした訴訟が東京地裁で係争中だ。小泉進次郎環境相の育休取得の是非が注目を集める中で、日本の男性の育休取得は進まず、安倍晋三政権が国難と位置付ける少子高齢化への影響も指摘されている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券元社員のカナダ人、グレン・ウッド氏は、育休取得を巡り、ハラスメントを受けたとして同社を相手取って損害賠償を求める訴訟を起こしている。9日、東京地裁での弁論でウッド氏は、「基本的人権を尊重する判断が示されることを願っている」と語った。会社側は同氏の主張を否定している。

  ウッド氏は2015年に息子が生まれ、育休を取得。16年3月の復職後、業務上必要なミーティング予定を知らされないなどのハラスメントを受け、心身に変調をきたしたと主張。うつ病を発症し、17年1月から休職した後、復職可能との診断を受けたものの、同年10月に休職命令を受けた。同社はウッド氏の主張は事実に反し名誉と信用を著しく傷つけたとして18年に解雇した。

  政府は20年の男性の育休取得率13%達成を掲げているが、18年度は6.16%にとどまっている。女性の取得率が80%台で推移しているのに対し、男性は6年連続で増加しているものの、極めて低水準だ。取得期間に関しても、男性は5日未満が36.3%で最も多い。

  男性の育児や家事への参加が増えると、出生率が上がる可能性があることを示すデータもある。厚生労働省の調査では、子ども1人の夫婦で夫の休日の家事・育児時間が「なし」だった場合の第2子出生が約2割だったのに対し、「6時間以上」では8割以上に第2子が生まれていた。

  小泉環境相は年明けに予定されている第1子誕生に合わせ、日本では前例のない閣僚の育休取得を検討している。先月、記者団に対し「賛否両論含めて大騒ぎになっている」と指摘した上で、「日本は固いね、古いね」と述べた。

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