コンテンツにスキップする

J&Jに8600億円の懲罰的賠償義務と米陪審-米国で今年の最高額

  • 統合失調症薬の副作用による女性化乳房症で男性が提訴
  • 「リスパダール」を巡って1万3000件超える訴訟に直面

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のヤンセン部門の統合失調症薬による副作用で乳房が女性化したとするメリーランド州在住の男性が起こしていた訴訟で、ペンシルベニア州裁判所の陪審は、ヤンセンに80億ドル(約8600億円)の懲罰的損害賠償金を支払う義務があると認定した。米国で陪審に認定された賠償金額としては今年最高。

  フィラデルフィアの州裁判所陪審は8日、ヤンセンが10代の患者向けに「リスパダール」の不正なマーケティングを行ったことが懲罰的賠償に値すると判断した。

  訴えを起こしたのはニコラス・マレーさん。自閉症で子供の時からリスパダールを処方されていた。州裁判所の陪審は2015年、J&Jにはマレーさんに175万ドルの補償的賠償義務があると認定したが、これはその後68万ドルに減額された。

  今回の懲罰的賠償認定が控訴審で支持される公算は小さいが、それでもJ&Jにとっては悪い前兆となる。同社の米証券取引委員会(SEC)への届け出によると、リスパダールを巡る訴訟は1万3000件を超える。原告は、米食品医薬品(FDA)が07年にリスパダールを10代の自閉症患者向けに承認する前から、J&Jとヤンセンがそうした年齢層向けに不法なマーケティングを行っていたと主張している。

  J&Jは実質的な損害額と比べ懲罰的賠償は度を越えているとして控訴する方針を示した。広報担当のアーニー・ニュウィッツ氏は、リスパダールの適切なラベル表示や効能などに関する多くの判断とは相いれない決定だとインタビューで語った。

  J&Jの株価は8日の時間外取引で一時2.07ドル(1.6%)安の129.80ドルを付けた。

原題:
J&J Unit Ordered to Pay $8 Billion Over Anti-Psychotic Drug (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE