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ノーベル医学生理学賞の3氏、貧血新薬の開発に大きく貢献

更新日時
  • アストラゼネカのロキサデュスタットは12月に中国で承認された
  • グラクソはダプロデュスタットの製造販売を日本の厚労省に承認申請
William G. Kaelin Jr, Sir Peter J. Ratcliffe and Gregg L. Semenza

William G. Kaelin Jr, Sir Peter J. Ratcliffe and Gregg L. Semenza

Source: Nobel Media
William G. Kaelin Jr, Sir Peter J. Ratcliffe and Gregg L. Semenza
Source: Nobel Media

2019年のノーベル医学生理学賞は、細胞が酸素レベルの変化を検知して適応する仕組みを発見した米英の研究者3人に贈られることになった。この研究成果は既に新薬開発につながっている。

  スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、今年のノーベル医学生理学賞を米国人のウィリアム・ケリン、グレッグ・セメンザ両氏と英国人のピーター・ラトクリフ氏に授与すると発表した。

  同研究所は発表資料で、3氏の「画期的な発見が生命の最も重要な適応プロセスの仕組みを解明した」と指摘。「貧血症やがんなど多くの病気と戦う新しい有望な戦略への道を開いた」と評価した。

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ウィリアム・ケリン、ピーター・ラトクリフ、グレッグ・セメンザの3氏

出典:ノーベルメディア

  セメンザ、ラトクリフの両氏は酸素を検知するプロセスをそれぞれ研究。実質的に全ての身体組織でそれが機能していることを突き止めた。セメンザ氏は1990年代に、環境内の酸素レベルに応じて細胞のDNAに結合するタンパク質複合体の特定に取り組んだ。

  低酸素誘導因子(HIF)と呼ばれる同複合体は、赤血球の生成を制御する。この研究を基にアストラゼネカファイブロジェンが共同開発した貧血治療薬ロキサデュスタットは昨年12月に中国で承認された。

  アストラのバイオ医薬品研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデント、メネ・パンガロス氏は電子メールで、あと数ステップでロキサデュスタットを患者に提供できるようになると説明。「今年のノーベル賞受賞者による早期のブレークスルーなしでは不可能だった」とコメントした。

  グラクソ・スミスクラインも8月、同様のメカニズムに基づくダプロデュスタットについて、腎性貧血の適応症で日本の厚生労働省に製造販売の承認申請を行った。

原題:
Trio Wins Nobel for Oxygen Studies That Led to Anemia Drugs (1)(抜粋)

(アストラゼネカのコメントなどを追加して更新します)
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