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米金融当局に追加利下げ圧力強まる、弱い経済指標の発表相次ぎ

  • 市場に織り込まれた10月追加利下げの確率87%に急上昇
  • 製造業減速がサービス分野に波及、10月利下げ確率高まる-ハウス氏
パウエル議長

パウエル議長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
パウエル議長
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、追加利下げについてコミットしていないが、経済指標の悪化や不安定な市場動向、トランプ大統領からの持続的なバッシングを受けて、3会合連続利下げを迫る一層大きな圧力に直面している。

  今週発表された製造業と非製造業、雇用のデータの落ち込みを受け市場では10月29、30両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25ポイントの利下げ確率は87%程度と織り込まれており、9月30日時点の40%から上昇した。リセッション(景気後退)懸念が強まる中で米国株は3週連続安となるペースだ。

Federal Reserve Bank of Chicago President Charles Evans says he is “very concerned” about the outlook for inflation.

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)の米国担当シニアエコノミスト、ジョゼフ・ソン氏は「公表された経済データを受けて10月の利下げの論拠は著しく強まっており、市場はそれを織り込みつつある」と指摘。「今後のデータも引き続き弱ければ、穏健派もタカ派も経済に何らかのバッファーを提供する方向に賛同する可能性がある」と付け加えた。

  シカゴ連銀のエバンス総裁は3日、最近のデータではまだ追加利下げの必要性を確信してはいないとコメント。ハト派姿勢を取ることの多い同総裁はマドリードで行われたブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、決定についてオープンな姿勢だと語った。

2-year yields fall reflecting expectation of more Fed rate cuts

  パウエル議長は9月18日のFOMC後の記者会見で、当局は「会合ごとに金利を決める」と述べ、追加利下げは今後発表されるデータ次第だと言明。9月発表の最新経済予測では年内の追加利下げを予想したのはFOMC参加者17人中わずか7人だった。パウエル議長は10年にわたる景気拡大が後退局面に転じることのないよう保険として利下げを決めたと説明していた。

  しかし、それ以来、先行きは暗くなっており、今週は特にそうだった。米供給管理協会(ISM)が1日発表した9月の製造業総合景況指数は10年ぶりの低水準に落ち込んだ。企業は米中貿易戦争や関税合戦を受けて投資を抑制している。ADPリサーチ・インスティチュートの2日のデータでは、米企業の雇用減速が示された。フォード・モーターなどの自動車メーカーの四半期販売台数も懸念を強める内容だった。さらに、3日発表の非製造業の指数は3年ぶりの低水準だった。

  ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミスト、サラ・ハウス氏は「製造業の減速がサービス分野に波及している状況が見られる。弱さは工業セクターにとどまっておらず個人消費の展望にリスクをもたらしている。このため、早ければ今月に追加利下げする確率は高まっている」と指摘した。

U.S. gauge falls to 10-year low as sector's contraction deepens

原題:Fed Pressured to Cut Rates Again as Factories, Stocks Slump (3)(抜粋)

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