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東京海上H:米ピュアグループを3255億円で買収、富裕層向け

更新日時
  • リスク分散が狙い、買収資金は手元資金に加え劣後債発行を検討
  • 20年1-3月ごろの買収完了を見込む-当局認可踏まえ

東京海上ホールディングスは3日、米富裕層向け保険大手のピュアグループを約31億ドル(約3255億円)で買収すると正式発表した。リスクの偏りをなくすために地域と事業の分散を図るのが狙いで、傘下の米HCCインシュアランス・ホールディングスを通じて買収する。

  買収資金は手元資金のほか劣後債の発行を検討している。エクイティファイナンスを行う予定はない。関係当局からの認可・承認を踏まえ、2020年1-3月ごろの買収完了を見込んでいる。のれんの発生見込み額は最大で3000億円程度。

  ピュアは富裕層向け米保険市場のシェアでAIGなどに次いで3位。「レシプロカル」と呼ばれる日本の共済に類似した組織が保険を引き受けており、ピュアグループは取扱保険料の約20%を得て運営を任されているマネジメント会社。フィー収⼊主体で安定的な収益を期待できる資本負荷の⼩さいビジネスモデルとなっており、20年12⽉期の税引後利益として9500万ドル程度を見込んでいる。

  東京海上Hの小宮暁社長は会見で「海外保険事業の規模・収益の拡大と、より分散の効いたグローバルポートフォリオの構築により、グループ全体の資本効率向上と持続的な収益成長が図れると考えている」と述べた。

  同社は北米では収益性の高いスペシャリティ分野に特化しており、08年にフィラデルフィア・コンソリデイティッド、12年にデルファイ・ファイナンシャル・グループ、15年にHCCをそれぞれ買収した。5月時点では、今年度の事業別利益3730億円を計画しており先進国と新興国を合わせた海外保険事業は47%としていたが、今回の買収で49%程度に上昇する見込みだ。

  また、今回の買収の背景には損害保険事業で自然災害による保険金支払いリスクが高まっていることもある。同社の湯浅隆行副社長は会見で、今年の自然災害の影響は元受けベースで1000億円を超えるレベルになるのでははないかとの見通しを示した。

(最終段落に自然災害の影響について副社長のコメントを追加します)
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