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日経平均が2%安のスピード調整ーガス抜きか世界株安の始まりか

Final Trading Day Of The Year At The Tokyo Stock Exchange
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Final Trading Day Of The Year At The Tokyo Stock Exchange
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

3日の東証1部市場で9割の銘柄が下げ、日経平均株価は前日比2%安の2万1341円だった。貿易摩擦問題の世界経済に与える悪影響が見えてくる中で、自動車や資源といった景気敏感株を売却する動きが広がった。海外要因で株式相場の先行きへの不安が高まったが、一方で国内要因からみれば上昇が一服しただけとの見方もある。

  「日経平均の2万1000円割れも視野に入ってくる」。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳チーフ・グローバル・マーケット・ストラテジストは、雇用統計の悪化によっては米国株安が波及するとみる。

日経平均株価の推移

  米経済指標の不振が日米欧といった世界株安を招いた。米供給管理協会(ISM)が1日発表した製造業総合景況指数が10年ぶり低水準になったのに加え、米ADPリサーチ・インスティテュートが2日公表した9月の米民間雇用者数も市場予想を下回った。

  JPモルガン・アセットの重見氏は、4日の日本株も「ポジション調整の売りが続く可能性がある」と慎重だ。ADPで小規模事業者雇用者数の伸びが弱かったため、3日発表のISM非製造業指数も市場予想を下回る結果になる可能性があるとみる。

  一方、大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジストはISM非製造業指数や米雇用統計について「予想を下振れてもこれ以上の下落にはなりにくく、反対に予想通りなら一気に今回の下落を取り戻す可能性がある」と話す。中国の国慶節や米中交渉の中断、日米企業の決算発表前とマーケットが真空地帯にあり、いつも以上に経済指標が注目されただけに過ぎないと考えている。

  通商問題などが与えた日本経済への影響はまだはっきりとしていない。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「企業決算の本格的な発表前のガス抜きの売り」とみる。東証1部の上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レシオが前日までに141%と買われ過ぎのサインが出ていたからだ。

2日には141%まで上昇していた

  野村証券は企業業績の回復を見込む。ラッセル野村大型株(除く金融)で2019年度下期は前年同期比12%の経常増益と、上期の減益から好転する見通しだという。「業績回復ストーリーが変わらないと確認されれば、相場が弱気に変わることはない」と若生氏はみる。日経平均株価は75日や200日移動平均水準までスピード調整したが、主要企業の開示が進めば見直し機運が出る可能性もある。

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