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トランプ大統領、シフ氏が内部告発書の作成手助けと主張-根拠示さず

  • 弾劾調査を主導するシフ氏の側近と内部告発者の接触が報じられた
  • シフ氏は告発書の作成助けていない-報道官

トランプ米大統領は2日、匿名の情報当局者が弾劾捜査のきっかけになった内部告発を行う前にシフ下院情報特別委員長の側近と接触していたと一部メディアで伝えられたことに言及し、このニュースによりウクライナ疑惑に関する内部告発は無効になったと述べた。

  トランプ大統領は記者会見で弾劾捜査について質問されると激高し、ウクライナ疑惑調査を主導するシフ委員長は辞任すべきだとあらためて発言。匿名の情報当局者が内部告発書を作成するのをシフ氏は手伝ったと、証拠を示さずに主張した。

President Trump Hosts Finnish President Sauli Niinisto At White House

ホワイトハウスで記者会見したトランプ大統領(10月2日)

  一方、シフ氏のオフィスは、内部告発者の相談に乗るのは「通常行われていること」であり、同委が「告発書を前もって点検したり受け取ったり」していないと説明。告発者とのやり取りについて重要性を否定した。

  トランプ大統領の動きは、告発者を守りつつ大統領の弾劾調査を進めようとしている民主党の今後の道のりの険しさを浮き彫りにする。共和党は民主党の2つの取り組みを共に党派的な茶番と印象付けようとしている。

「ペテン」

  トランプ大統領はシフ氏と内部告発について、「彼は以前から知っており、告発書の作成を手伝った」と発言。「これはペテンにほかならない」と語った。

  こうした発言は、トランプ大統領がバイデン前副大統領の調査をウクライナのゼレンスキー大統領に求めた7月の電話会談を巡る弾劾調査に、トランプ氏が一段と動揺していることを如実に示す。

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  ただ、シフ氏に今後一段と注目が集まるのは確実とみられる。共和党は、電話会談記録の公表後、委員会会合でシフ氏が記録を脚色して読み上げたことを批判してきた。トランプ大統領はシフ氏の行為は反逆罪に該当すると繰り返し主張している。

  トランプ大統領はこの日、「われわれが彼を『シフティ・シフ(狡猾なシフ)』と呼ぶのには理由がある。彼は狡猾で不誠実な男だ」と非難した。

  内部告発者とシフ氏側近の接触の事実が伝えられたことで、内部告発者の身元を明かすよう求めるホワイトハウスや共和党の要求は強まる可能性がある。トランプ大統領はこれまでも繰り返し、自分には告発者と「対決」する権利があるとして、この匿名の当局者と、告発書に書かれた行動について情報提供したホワイトハウス当局者の氏名を公表するよう求めてきた。

  大統領はさらに、告発者も反逆罪を犯したとも示唆しており、一部の議員の間には、政府が弾劾調査の中止を狙っているのではないかとの懸念が広がっている。

民主党は反論

  シフ氏が告発書の作成を手伝ったとのトランプ大統領の発言に民主党は直ちに反論し、下院情報特別委のスタッフは告発者に対し、情報当局の監察官に連絡するとともに個人弁護士を探すよう助言しただけだと説明した。

  シフ氏の報道官パトリック・ボランド氏は発表資料に、「告発者はプロセスの全ての段階で適切かつ合法的に行動したことを称賛されるべきだ」と記した。

  告発者の代理人であるマーク・ザイド弁護士は、法と手続きは適切に順守されたと発言。「法律チームのメンバーないし告発者がこの件に関してシフ氏と会ったり話したりしたことはないと私は明言する」と語った。

  米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、告発者と話した情報特別委のスタッフはシフ氏に告発者の身元を明かさなかったが、告発者が知っていることの一部を伝えたという。同紙は、これに基づけばシフ氏がなぜトランプ政権に告発書の詳細公表を求めることができたか説明がつくとしている。

原題:Trump Claims Without Evidence Schiff Helped Write Complaint(抜粋)

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