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香港の抗議活動、収束さらに不透明-警察の実弾発砲でむしろ激化か

  • 政治カレンダー上の次の節目は11月の区議選-抗議活動継続か
  • 全ての解決策が手遅れ、警察独立調査でも問題解決せず-チョイ氏

中国が建国70年の国慶節(建国記念日)を迎えた1日に香港で起きた18歳の抗議活動参加者の胸部銃撃への反発がデモ隊の間で広がっている。警官による実弾発砲は中央政府(北京)の権威に挑戦する抗議運動を勢いづかせる結果になった可能性がある。

  18歳の男子生徒が金属の棒で警官をたたいた後、至近距離から銃撃された場面を映した映像が公開され、これに抗議する街頭デモが2日行われた。国慶節を北京で祝う習近平国家主席の姿と共に流れた銃撃映像によって、政治カレンダーの次の節目となる11月の区議選(地方議会選)までデモの勢いが続く可能性がある。

People March In Downtown Hong Kong After Demonstrator Shot

「香港警察、発砲による殺人」と記された紙を掲げるデモ参加者や身振りで5大要求を示す若者ら(2日)

  民主派の楊岳橋立法会議員は「香港および中央政府は国慶節までに全てを収束させておきたいだろうと人々は予想していた」と説明。「明らかにそれは失敗に終わった。混沌としており、1人の生徒に向かって実弾が発砲されるに至った。これは転換点だ」と明かす。

  「一般市民は憤慨しており、若者を中心に市民が怒りを実際の行動や物理的な報復に移すことが想定される」と楊氏は指摘。「この混乱は今後も続き、拍車が掛かる可能性もある」と述べた。

  この数カ月、香港最大級の平和的な集会を主催してきた民間人権陣線(CHRF)は警官による実弾発砲を受けて「大規模な動員」を行う考えを明らかにした。フェイスブックへの投稿で、「われわれはさらに一層団結し、抵抗に対する決意は一段と強くなるだろう」と記した。

Show of Force

Hong Kong police escalate response during Oct. 1 protests

Source: Hong Kong Police Force

*Police haven't released ammunition figures for Sept. 22

  林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は一連の抗議活動のきっかけとなった中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を正式撤回したが、警察の実力行使を巡る独立調査などデモ隊の他の要求については受け入れを拒んでいる。このスタンスは、北京に抵抗する行政トップを香港市民に選ばせることを拒否している中国のお墨付きを得ている。

Protesters Mark The 70th Anniversary of People's Republic of China In Hong Kong

香港でデモ隊の1人を拘束する警察(1日)

  同時に、衝突が激しくなるたびに警察とデモ隊の間で怒りが増幅しており、香港政府がさらに譲歩しても状況が好転するとは限らない。

  香港中文大学で上級講師を務めるアイバン・チョイ氏は「独立調査の立ち上げや選挙を実施したとしても、もはや問題が解決するとは思わない」と説明。「3、4カ月に及ぶ衝突で全ての解決策が既に手遅れになっている。6月、あるいは7月の時点であればうまくいっていたかもしれないが、今それをやっても成功しないだろう」と述べた。

原題:Hong Kong Protests Set to Escalate as Shooting Stirs Anger(抜粋

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