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日銀も注視する消費増税、景気に悪影響なら緩和圧力は一層強まる恐れ

  • 安倍政権、消費増税前後の需要変動を平準化する対策講じる
  • 増税のリスクについて日銀は十分認識-SMBC日興の丸山氏
Shoppers at Isetan Department Store Before Sales Tax Hike
Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Shoppers at Isetan Department Store Before Sales Tax Hike
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

安倍晋三首相には、消費増税による経済への打撃が一時的なもので済むように準備を整えているであろう仲間がいる。それは元財務官僚である日本銀行の黒田東彦総裁だ。もっとも、消費税率が8%から10%に上がることで景況感が悪化するようなら、黒田総裁に対する追加金融緩和の圧力は短期的に一層強まる。

  安倍政権は2度の延期を経て10月1日に消費税率を引き上げる。先進諸国で最大規模の公的債務残高の削減に真剣であることを示すとともに、人口の高齢化に伴う社会保障費の増加に対応するためだ。安倍政権は前回2014年の消費増税で経験したのと同じ景気悪化を避けようと懸命に取り組んできた。消費増税を挟んだ駆け込み需要とその反動減を抑えようと十分な対策を講じた。

  日銀は消費増税に対してはっきり懸念を表明している。昨年7月以降、日銀は相当の期間にわたって極めて低い金利を維持する約束の下、消費増税による潜在的な経済への影響を監視する必要性を警告してきた。

    

消費増税で経済縮小か

     

  SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、「海外経済の動向を懸念しているときに増税が行われるリスクについて日銀は十分認識している」と述べた上で、「だからこそできれば避けたいと考えてきた追加緩和について来月の会合で行う構えを示しており、実際に行われる可能性もかなり高い」と語った。

  ブル-ムバーグがまとめたエコノミスト調査によると、日本経済の10-12月期成長率は年率マイナス2.7%と、前回14年の消費増税以来最大のマイナス成長になる見通し。予想レンジには幅がある。今年はここまで非製造業が国内景気の驚くような力強さに貢献し、製造業製品に対する低調な世界需要の影響を相殺しているが、増税後に消費が減退すればその方程式は崩れかねない。

  増税後の日本経済は粘り強さを示すかもしれないというより好ましいサインが今回は出ている。ただ、一部のエコノミストはなお、日銀は景気と物価目標を守るため、恐らく安倍政権と連携して何かをしていると見られるほうを好むと考えている。

Shoppers at Isetan Department Store Before Sales Tax Hike

伊勢丹新宿店の通りを行く歩行者

フォトグラファー:Akio kon/ブルームバーグ

原題:
The Tax Hike the Bank of Japan Can’t Afford to Ignore(抜粋)

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