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Photographer: TOSHIFUMI KITAMURA/AFP

大塚HD株急落、AVP-786試験で改善見られず-減損懸念高まる

更新日時
  • 三菱UFJモルガン・スタンレーは投資判断引き下げ、業績予想も
  • SMBC日興証券では800億-1000億円の減損計上の可能性を指摘
Pedestrians are reflected on an electronics stock indicator at the window of a securities company in Tokyo on June 3, 2019. (Photo by Toshifumi KITAMURA / AFP) (Photo credit should read TOSHIFUMI KITAMURA/AFP/Getty Images)
Photographer: TOSHIFUMI KITAMURA/AFP

大塚ホールディングスの株価が一時14%安の4010円まで下落し、2010年12月の上場来最大の日中下落率となった。傘下の大塚製薬が27日、アルツハイマー型認知症に伴う行動障害(アジテーション)を対象とした「AVPー786」の2本目のフェーズ3試験結果速報で、統計学的に有意な改善は見られなかったと発表していた。

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新薬試験で改善見られず減損懸念高まる大塚HD

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日の取引終了後、投資判断を「オーバーウエイト」から「中立」に引き下げ、目標株価を5200円から4100円に見直した。若尾正示シニアアナリストはリポートで、3 本目のフェーズ3試験の継続は未定で、同証の業績予想から一度AVPー786の売上予想を除き、21年12月期以降の業績予想を下方修正した。

  同剤は買収した米アバニアが保有していた薬剤で、無形資産が1585億円(18年12月期)と大きいため、アジテーションを対象とした開発が中止となった場合、減損損失の金額が大きくなると想定され注意が必要と若尾氏は指摘した。

三菱UFJモルガン・スタンレーによる21年12月期の業績予想
  • 売上収益:1兆4792億円(従来1兆4857億円) 
  • 営業利益:  1815億円(従来1860億円) 
  • 純利益 :  1351億円(従来1385億円)

  SMBC日興証券の中沢安弘アナリストもリポートで2本目と3本目の治験デザインが同じだけに開発中止リスク、それに伴う減損リスクについては注意する必要があるとし、治験中止となった場合には、800億ー1000億円の減損を計上する可能性があると推定。9月以降の株価4300円台からの上昇には、同剤への期待値が一部入っていたと推察しているという。 

  大塚製薬の広報担当、中嶌康氏は「結果の詳細を解析して、今後の最良の道を検討していく」とコメントした。現在、3本目の臨床試験は継続中で21年に終わる予定だという。AVP-786は大塚HDが14年に約4200億円を投じて買収したアバニアの最も重要なパイプライン(新薬候補)。

(最終段落に会社側コメントなどを追加して記事を更新します.)
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