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かんぽ生命の不正販売、2.6万人が不利益解消など求める

更新日時
  • 法令違反や社内ルール違反の可能性のある契約数は6327件に
  • かんぽ生命の通常営業の復帰は20年1月に延期へ
Japan Post Plans IPO In 3 Years That May Exceed $50 Billion
Photographer: Tomohiro Ohsumi
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Photographer: Tomohiro Ohsumi

かんぽ生命保険による保険商品の不適切販売で、不利益を受ける前の契約に戻すなどの詳細説明を求める顧客が2万6036人に上ることが分かった。法令違反や社内ルール違反の可能性のある契約数は6327件に上ることも判明した。日本郵政グループが30日に会見を開き、不適切販売についての調査の中間報告を発表した。

  日本郵政の長門正貢社長は会見の冒頭、「深く陳謝申し上げます」と述べ、一連の問題について謝罪した。グループ連絡会を新設し、経営課題への対処に向け連携を強化する考えも示した。現場から情報が上がってこず、持ち株会社において議論ができていなかったと経緯を説明。グループの経営体制は「仏作って魂入れず」の状態であったとも述べた。

  会見に同席したかんぽ生命の植平光彦社長は、今年度の営業目標は設定せず、来年度以降も抜本的な見直しを実施する考えを表明。80歳以上としていた高齢者募集の勧奨停止については、70歳以上へと引き下げる。日本郵便の横山邦男社長を含めたトップ3人は、再発防止と信頼回復が経営責任であるとして、引き続き顧客対応に取り組む方針を示した。

  違反の内容は、保証の重複が生じた事案が5449件、保証の空白が生じた事案が352件など。法令違反の具体例としては、顧客の解約希望にもかかわらず、「半年は解約できない」などと虚偽の説明をしたケースや、契約の重複を知りながらもその状態を一定期間維持するよう依頼したケースなどがあった。
  
  日本郵政グループは、2014年度から18年度に販売した商品で不利益を与えた疑いのあるのは18万3000件と公表しており、今回の中間報告ではうち4割弱に当たる約6万8000件について確認した。弁護士から成る特別調査委員会が年内をめどに調査結果を取りまとめる。

  かんぽ生命では通常営業の段階的再開を10月1日からとしていたが、再発防止対策の浸透の必要性や不利益を与えた疑いのある契約すべての確認を終えていないことなどから、20年1月めどへと延期することも決めた。 

  菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で「まずは不利益を被った顧客への対応に万全を期すとともに、今後、顧客に不利益が生じないよう抜本的な改善に取り組む必要がある。そのうえで金融庁および総務省が適切に対応する」と語った。

(会見の内容などを追加して記事を更新します.)
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