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JDI、中国ファンドが出資中止-臨時総会では再建案可決

更新日時
  • 資金繰りは万全、新規出資候補からも多数の打診と菊岡氏
  • ガバナンスへの考え方で重要な見解の不一致と中国ファンドが通知

経営再建中のジャパンディスプレイに出資予定だった中国ファンドの嘉実基金管理グループが、出資中止を決めた。Jディスプが26日発表した。

  Jディスプが事業継続リスクに言及したのを受け、株価は27日の取引で一時前日比12%安の59円と8月27日以来、1カ月ぶりの安値を付けた。

  26日夜の発表によると、出資中止は「ガバナンスに対する考え方における重要な見解の不一致が生じた」ことが理由。Jディスプは新たな資金調達先を検討するが、資金繰りが悪化することで「事業継続が困難となる可能性」があるとしている。従来の計画では嘉実は500億円超を拠出する予定だった。

  記者会見した菊岡稔常務執行役員は、今後の調達や筆頭株主のINCJ(旧産業革新機構)からの借り入れにより「資金繰りは万全と考えている」と説明。資金調達時期については「10月、11月に確保できる」との認識を示した。新規出資候補については「中華系やPEファンド多数から打診を受けている」と述べた。

  香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントの1.5億(約160億円)-1.8億ドルの出資は、現時点では予定通り行われる予定。また、最大顧客のアップルが出資額を従来の1億ドルから2億ドルに増加するほか、取引に伴う支払条件を緩和する意向を示している。菊岡常務によれば、さらに有力サプライヤーから5000万ドルの調達が見込めるため、最大4.3億ドルを調達する予定という。

  新たな調達先を検討中のため、27日の臨時株主総会には経営再建に向けた増資関連議案も予定通り付議。新社長となる菊岡常務らの取締役選任などを含め4議案が全て可決された。午前10時から始まった総会には221人が出席し、正午すぎに終了した。

Views Of A Japan Display Plant Ahead Of IPO

Jディスプの再建は難航している

  菅原一秀経済産業相は閣議後の会見で、「あくまでも相手とのさまざまな調整も、これから行われるやに聞いている。まずは今その状況を見守っていきたい」と述べた。

  Jディスプは、財務改善に向け嘉実とオアシスから最大800億円を調達する契約を決め、INCJや銀行団とも融資契約を延長していた。ただ、嘉実から派遣される取締役が未定となり、詳細が決まっていなかった。

  最大顧客アップルの業績不振を受け主力の液晶パネル販売が低迷し、2015年3月期から5期連続の最終赤字となった。白山工場(石川県白山市)に関する追加損失を計上した影響で、6月末には債務超過に陥った。INCJから今月、運転資金として200億円を新たに借り入れている。

  ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役は電話取材で、「完全に国が助けるのかあきらめるのか、その一点にかかっている」と指摘。一方で数百億円規模の支援では若干の延命措置にしかならず、抜本的な経営再建は難しいとの見方を示した。モルガン・スタンレーMUFG証券の小野雅弘アナリストもリポートで、再生案の見直しで「不確実な状況が続く」とみている。

(臨時株主総会の結果や経産相の発言を追加しました)
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