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防衛白書、韓国は懸案に「適切な対応」を-軍事情報協定破棄に失望

  • 安保協力、2番目から豪、印、東南アに次ぐ4番目に記述順を後退
  • 核の小型化・弾道化を実現、重大かつ差し迫った脅威-北朝鮮

政府は27日、2019年版の防衛白書を公表した。日韓関係の悪化を背景に韓国に対して厳しい記述が目立つ内容となった。

Japan Prime Minister Shinzo Abe Inspects Self-Defense Forces at Annual Review

安倍晋三首相

Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

  白書では、自衛隊機へのレーダー照射事案や韓国観艦式での自衛艦旗(旭日旗)掲揚自粛要請などを懸案として挙げ、「適切な対応を求めていく」とした。8月に韓国が行った日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄通告については、「失望を禁じえず、極めて遺憾に思っている」との防衛相コメントを掲載した。

  防衛省として韓国との協力を進める方針としているが、同盟関係にある米国を除く各国との「安全保障協力」の章での記述は、オーストラリア、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)に次ぐ4番目に後退させた。18年版では2番目だった。

  北朝鮮については、弾道ミサイルに搭載するための核兵器の「小型化、弾道化」をすでに実現しているとみられるとした上で、「わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威」であるとした。

  ミサイル防衛体制の強化のため導入を決めている地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を巡っては、日本全域を「切れ目なく防護することが可能」であると必要性を強調。一方で、配備候補地の秋田、山口両県への説明会資料の誤りなどを「真摯(しんし)に反省している」とも言及した。

  中国に関しては、「一帯一路」構想が中国の地域における影響力を拡大する戦略的な意図が含まれていると指摘。同構想によるインフラ建設が中国軍のインド洋、太平洋での活動を「さらに促進する可能性がある」との見方を示した。

  尖閣諸島周辺を含めた日本の周辺海空域での活動を拡大・活発化させていることに強い懸念を示した。米国との間の輸入関税の応酬などにも触れ、貿易と軍事面で米中間が相互にけん制する動きがあることについて、注視する必要があるとの認識を示した。

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