MUFG、アジア太平洋の証券業務スタッフに人員削減通知
Cathy Chan-
香港、シンガポール、シドニーの3拠点で約60人を削減-関係者
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配置転換に応じない場合、これ以外の従業員も退社する可能性

Photographer: Kiyoshi Ota/ Bloomberg

Photographer: Kiyoshi Ota/ Bloomberg
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三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は26日、アジア太平洋地域の証券業務従業員に、域内での広範な人員削減について通知した。
同社は香港、シンガポール、シドニーの3拠点で、証券業務の人員の40%弱に相当する約60人を削減する。事情に詳しい関係者が匿名を条件に述べた。これ以外の従業員も、配置転換に応じない場合は退社する可能性があると同関係者は付け加えた。
MUFGの三毛兼承社長は5月の決算会見で、「セールス&トレーディング部門は苦戦した」と前期(2019年3月期)決算を振り返り、「ビジネスモデルの最適化が必要」との考えを示していた。

ブルームバーグが入手した社内文書によると、人員削減はクレジットトレーディング、株式、仕組み商品の担当者らが対象。証券部門は、日本国外の顧客に対し円以外のG3レートの提供を停止するという。一部機能は東京と香港に移転される予定。
従業員は26日午後に香港で開かれた会議で削減を伝えられたと、関係者は述べた。文書によれば、部門責任者が対象従業員に削減とその条件を伝える。
香港の担当者はコメントを避けた。
MUFGは既にアジアの証券業務従業員を移動させている。今年これまでには香港の金利トレーディングデスクの機能をロンドンに移した。
同社はロンドンでも人員を削減しており、50の管理職ポストを減らす計画を7月に明らかにしている。英国の欧州連合(EU)離脱に備えてアムステルダムに証券部門を設置した。
原題:MUFG Unveils Job Cuts at Asia Securities Business (Correct)(抜粋)