WTOが米の対EU80億ドル報復関税を承認へ、エアバス巡り-関係者
Bryce Baschuk、Jonathan Stearns、Shawn Donnan-
関係者によると、WTOによる決定の発表は30日以降となる予定
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米政府のボーイングへの補助金を巡り、EU側も対抗措置に動く構え
世界貿易機関(WTO)は、欧州連合(EU)による航空機メーカー、エアバスへの不当な補助金への対抗措置として、米国がEU製品約80億ドル(約8620億円)相当を対象に報復関税を課すことを承認する見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。
関係者によれば、WTOによる決定の発表は30日以降となる予定だ。
WTOが国際貿易ルール違反と認定した米政府によるボーイングへの補助金を巡り、EU側も対抗措置に動く構えであり、ケチャップやビデオゲーム機など対象となる米国製品の暫定リスト(総額120億ドル相当)を既に提示している。
米国の報復関税は10月にも発動される可能性がある。米通商代表部(USTR)が公表した候補品目リストによると、航空機と同部品、フランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンのモエ・エ・シャンドンやドンペリニヨンといったシャンパン、ワイン、ジバンシーやルイヴィトンの皮革製品も対象となる見込み。
WTOの報道官キース・ロックウェル氏とボーイングの広報担当者は、ブルームバーグの取材に対し、コメントを控えている。USTRの報道官にもコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。
原題:U.S. Can Tariff About $8 Billion of EU Goods Over Airbus Aid (1)
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