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ペロシ米下院議長、トランプ大統領の正式な弾劾調査を開始

更新日時
  • トランプ氏はウクライナ大統領との会談記録を全て公表へ
  • 下院の動きは必ずしも実際の弾劾訴追につながらない可能性

ペロシ米下院議長は24日、下院がトランプ大統領の正式な弾劾調査を開始すると発表した。就任の宣誓と憲法で定められた義務に大統領は反したと指摘した。

  ペロシ議長は民主党の非公開会合に出席した後、記者会見を開き、「トランプ大統領はこれまで、著しい憲法違反の行動をしてきた」と発言。「下院は正式な弾劾調査を進める」と言明した。「トランプ大統領は説明責任を果たさなければならない。誰も法を免れない」とも語った。

House Speaker Pelosi Announces Formal Trump Impeachment Investigation

記者会見したペロシ下院議長(9月24日)

  同議長は、6つの委員会がトランプ大統領の就任後の行動に関して調査を行い、自分に報告することになると説明した。ただ、調査開始を承認する本会議採決は発表されておらず、ペロシ氏の今回の動きは必ずしも実際の弾劾訴追につながるわけではない。

  下院とトランプ大統領はこの数カ月にわたり対立してきたが、今回の弾劾調査開始の発表で事態はエスカレートした。ペロシ議長はこれまで、弾劾プロセスを始動させようとする多くの民主党議員の動きを抑える側だった。

  しかし、トランプ大統領がウクライナのゼレンスキー大統領に対し、民主党の米大統領候補争いでトップに立っているバイデン前副大統領に関する調査を求めたとの疑惑を受け、この2日間に民主議員から行動を促され、姿勢を転換した。ただ民主党内にも、共和党が過半数議席を握る上院が引き続き大統領をかばうのではないかとの懸念がある。

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  マコネル上院院内総務ら共和党議員数人は、民主党が2016年大統領選を覆そうとしていると非難し、トランプ大統領の弁護に回った。マコネル氏は発表資料で、「その結果が、2年半にわたり論拠を求めて行ってきた弾劾のパレードだ」と批判した。

  弾劾調査の開始により、現行の調査の方向性がどの程度変わるかは不透明だ。下院司法委員会のナドラー委員長は既に同委の調査について、弾劾調査だと述べており、他の幾つかの委員会も大統領の行動を巡り公聴会を開いている。

  トランプ大統領はペロシ議長の会見に当たり、民主党の動きを「魔女狩りのたわ言だ」とツイッター投稿で断じた。

  ウクライナを巡る疑惑が浮上したきっかけは、トランプ大統領の外国首脳との会談での発言を問題視した米情報機関当局者の内部告発だった。大統領は今週、会談の内容の一部について話した上で、何も悪いことはしていないと語った。

  上下両院の情報特別委員会は内部告発を巡り、マグワイア国家情報長官代行の聴取を行う見込み。シフ下院情報特別委員長は、内部告発者が同委で話したい意向だと告発者の弁護士から伝えられたと述べた。

  上院は24日、トランプ政権に対し、内部告発の内容を上下両院の情報特別委に直ちに送付するよう求める拘束力を持たない決議を全会一致で採択した。

  一方、下院のペロシ議長とホイヤー民主党院内総務は、内部告発の公表を阻止しようとする政権の取り組みに議会が反対であることを明確にするとともに内部告発者を守る必要性についての決議の採決を25日に行う計画を明らかにした。

  トランプ大統領は24日、ウクライナ大統領と行った7月25日の電話会談の全記録を公表するとツイートした。大統領は、ポンペオ国務長官がウクライナ政府から記録の公表の承諾を得たとし、「ウクライナもこれがそれほど大きな問題なのか分からない」とコメント。ホワイトハウスが阻んできた内部告発の公表を行うかどうかには言及しなかった。

  トランプ大統領は国連総会に合わせて行ったイラクのサレハ大統領との会談で記者団に、弾劾調査を行えば民主党は20年大統領選で負けるだろうと発言。「これは前例のないほどに常軌を逸している」とし、「通話内容を見ていないのにどうしてこのようなことができるのか」と疑問を投げ掛けた。

原題:Pelosi Launches Formal Trump Impeachment Inquiry Over UkraineTrump to Release Ukraine Call as Democrats Pursue Impeachment(抜粋)

(今後の見通しや議会の動きなどを追加して更新します.)
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